好きになった人
うり北 うりこ
好きになった人
好きな人がいる。笑うと片
好きな人がいる。自分を持っていて媚びたりしない、格好いい人だ。
最初は苦手だった。女子女子した雰囲気に、高い声。誰にでも愛想を振り撒いて、心が見えない。
はじめは怖かった。愛想がなくて、話しかけても無表情。見えない壁を作られていると思った。
そんな彼女は、クラスの人気者に好かれたことで、やっかまれた。周りと上手くいかなくても、表情は笑みを形づくっている。
気になった。傷ついてもなお、誰かと繋がっていたいと願う姿が。
ある日、クラスで人気の男子に告白をされた。しまった!! と思った時には遅くて、クラスの輪から弾き出された。それでも笑っていられたのは、唯一ひとりだけ変わらない、あの子がいたから。
気が付いたら、目で追っていた。ひとりでも凛としている姿にドキドキした。
「最初は苦手だったな……」
「私もだよ。でもね、私にはないものばかりだから、憧れていた気持ちもあったかな」
誰もいない教室で手を繋ぐ。周りから見たら、私たちは親友だ。
だけど、本当は──。
好きになった人 うり北 うりこ @u-Riko
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます