元覇王様異世界へ行く

涼風小鳥

覇王様異世界に

 世界的VRゲーム『セブンスヘヴン』の世界で最強プレイヤーだった俺は、いつものように拠点の王城にてログアウトして寝た筈なんだが。

  普段なら絶対に起こるは筈の無い光に包まれて目を刺した。

何事かと辺りを見回せば者がほぼ置いていない自分の部屋ではなく、石造りの玄室。

明かりは床に書かれた魔法陣が発光していた。

 今まで様々なゲームでよく見た召喚って奴だろう、でも何で俺の様なゲーム以外に取り柄が無いような俺が呼び出されたのか。

「まだこなん世界的VRゲーム『セブンスヘヴン』の世界で最強プレイヤーだった俺は、いつものように拠点の王城にてログアウトして寝た筈なんだが。

  普段なら絶対に起こるは筈の無い光に包まれて目を刺した。

何事かと辺りを見回せば者がほぼ置いていない自分の部屋ではなく、石造りの玄室。

明かりは床に書かれた魔法陣が発光していた。

 今まで様々なゲームでよく見た召喚って奴だろう、でも何で俺の様なゲーム以外に取り柄が無いような俺が呼び出されたのか。

「まだこんらんしていらっしゃるでしょうが、この世界に召喚させていただきました」

「なんで俺みたいな何もない男を?」

「何もない?……まぁ良いでしょう、」何でと言われても理由なんてありませんよ」

ガチャ、立ち上がると、見慣れた身長の高さであった。

 ただしそれは、現実ではなく、VR空間での視界であった。

VRゲームのキャラクター覇王ヴォルニスの肉体だった。

『何を慌てておる』頭の中に低い声が響く。

 イメージしていたままのヴォルニスの声だ。

「おや、面白いですね……一つの身体に二つの魂」

「自己紹介位はしておきましょう、私の名は魔女ベルニエ」

『我の名は覇王ヴェルニス、中の存在は知っているが、名までは知らぬ』

「あ。山田大志です」

「さっきも言ったように理由なんて無いわ、強いて言うなら、自分の力試しよ」

『大志よ、かつての世界と同じように力が使えるようだ、そうびもそのままだな』

『魔女よ、その扉の向こうに居るのは何者だ?』

ヴェルニスの持つ膨大なスキルは、俺にはVRゲームの時と同じように扱える、ヴェルニスはそんな意識せずに使えるようだ、敵感知に反応があるのだ。

「知らないわ、身体の試しにでも使ったら?」

『そうだな、我が試すより、大志よお前が試せ』

「インベントリ、覇王剣の壱フレア・ド・レイ」

ゲームと同じように、虚空に手を突っ込んで、剣と言いながら先端が常に燃える杖を取り出して扉に向けて振るう。

 炎の形が球の形から刃の形となり、木製だった扉を焼き尽くす。

 炎の刃が扉どころか、石の壁すら焼き貫く、壁の向こうから叫び声が上がる。

 そして肉の焼ける匂いが漂う

『ふむ、大志よやるではないか、いくら我を通してとは言え、人を殺める事に躊躇が無いとは』

「そんなことできるような人間じゃなかったんだけどな」

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元覇王様異世界へ行く 涼風小鳥 @maosuzu

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