第4話~フィールドボスとの遭遇~2

「【コピーファスト】」


そう言葉をこぼすと体が急速に加速した。数秒程急な変化に対応できずにそこらじゅうを走り回ることになったが少しすると慣れてきて動けるようになった。


「あーーびっくりした。あんな急に加速するんだ」


あとさっきからフェンリルの周りを走り回っているのだがどうやら何とか少しだけではあるが速度で勝てたようだ。しかし少しなので魔法もあいまって油断すれば殺されるだろうということがわかる。


>結構一気に加速したな

>でもこれなら勝てそうじゃない?

「速度で勝ててるから勝てそうだよ」


後2割をちょっとずつ削っていけば勝てるので慎重に少しずつ弾丸を撃ち込んでいく。たまに躱されたり距離が離れて当たらなくなったりするがそれでも徐々に削っていく。けれども相手も早いのもあってさっきよりも確実に弾を撃ち込める機会が減ってきている。

そのせいで結局8割削った時と同じくらいの時間がかかり集中力も切れてきてしまっている。一応体力は初期から持っていたポーションを使い回復しているがワンパンされることもあるらしいので安心ができない。


「あーあもうちょい火力の高い銃の武器でもあればなー」

>俺らももうずいぶん疲れてきたよ

>倒せたら教えてー

>↑もう見る気なくて草


それでも本当にチマチマ削り今現在ミリまで削りあと数発で倒せるであろうとこまでくることに成功していた。そしてリロードする前の最後の一発を撃つと


『残りHP5以下!!特別行動が発生します!!』


そんなウィンドウがフェンリルの頭上に現れた。


>特別行動!?

>製作者はずいぶんと性格が悪いようだ

>どんなのが来るんだろ


「グルゥ、、、、、、、、、、、」


短く鳴いた後うずくまるように自分自身の体を丸くした。


「あれ?これやばそうじゃね?」


次の瞬間弾丸が打ち出されるような速度で飛来し一瞬にして拳銃を持っていた右手を食いちぎり横を通り抜けていった。


「は?」


このゲームに痛覚設定はないがあまりに一瞬のことで呆けてしまった。だがこれはゲームだとすぐに正気を取り戻し通り抜けっていった。フェンリルの方を見る、勝ち誇った顔していた。だが死亡するときの体が光るエフェクトが出てこなかった。

不思議に思い体力ゲージを見ると残り1で耐えていたそうだ。


「なんか1残ってる、、、てことはもう攻撃はくらえないか、、、」


だがここで生き残れたのは普通にかなり運がいい。こんなチャンスを逃すのはあまりに持ったいない。しかし銃はあいつが持っていった右手に握られているしインベントリに都合よく入ってるわけでもない。どうするかと周りを見ているとまたフェンリルが体を丸めていた。


「一回だけじゃないのかよ、、、どうすれば」


とりあえず移動しているとたまたま自分の体程の岩があったのでそこの影に体が収まるように移動しているとタイミング良くフェンリルの突進が始まり岩にぶつかるするとフェンリルはノックバックされるが体からガラスの破片のようなものが巻き散るだけで倒れたりはしなかった。


「もしかして何かしらのバリアみたいのを張っている?」


そう考えた俺は片手だけのなれない走行で次の突進までに小石を拾いまた岩陰にタイミングよく入る。今度は岩にぶつかった後小石をぶつけてみる。すると3ダメージが入ったようだ。


「一回だけダメージ無効みたいな感じなのかな?」


そうと決まれば小石と大きな岩陰を探すが拾えるアイテムのような小石がなく岩にあてながらもどんどん岩が少なくって行く。


「たくっこれで何回目の突進だよ!!」


そんなことをぼやきながらもついにアイテムにできる小石を拾えた。そして岩対して後ろを向きながら斜めに入るが今度は岩が少し小さかったようでダメージは入らなかったがその場で小石を落としてしまったし体制が崩れて倒れそうになっていた。


「このまま終わるぐらいなら最後に一発お前を蹴り上げてやるよ!!」


そういって前に向きに倒れそうになる体を腕で押し出し逆立ちのような体制で下から顎を蹴り上げる。すると無茶な体制で蹴り上げたのでうつ伏せの向きで地面に倒れる。倒れたのでアイテムの効果で死ぬのかと思ったが、、、


「あれ、、、、?死んで、、いない、?」

>このゲーム自称ダメージで死ぬことはないよ

>それありがたいよねーー

>まあ環境ダメージで死ぬことはあるけどな


何それ知らない。ゲームのシステム的な面だったからアイテムの説明欄にも書いてなかったのか。それから少しして疲れが落ち着いたところで


「てかフェンリルは?倒せたの?」

>そりゃもうバッチリと

>見事にガラスの様に死んでいったよ

>スカッとしたぜー


どうやらしっかり倒せていたようだ。ちなみにもうポーションはないので右腕がないままである。悲しい


『始まりのフェンリルが倒されました。初回討伐報酬と討伐報酬、特別行動報酬が与えられます」


「特別報酬だって!!」

>めっちゃ嬉しそう

>そりゃ報酬の名前聞いたら笑顔になるわ


すると目の前に3つの宝箱が出てきた。


「左から順番に開けてみようかな」

>何が入ってるんだろうな


そして一番左の宝箱を開けると雷の模様が入ったチョーカーのようなアイテムが入っていた。

次に真ん中の宝箱を開けると中にはカードが入っていた。

最後に一番右の宝箱を開けると中には拳銃が入っていた。


「とりあえずチョーカーのような物から性能を見ていこうかな。えっとこれは

<紫電のチョーカー>って言うらしいね。で効果が『このチョーカーを装備中雷魔法の使用可能と雷魔法の魔力消費大幅軽減だって」

>結構強いな

>雷魔法が使えるようになるから腐らないか

>あって損はなさそうな装備だね

「で次がカードかカードはどうやらスキルのカードらしい」

>結構レアだったはずスキルカードは

>どんなスキル?

「スキル名が【スロースタート】で効果が『スキル使用時10%足が遅くなり時間経過ごとに加速し10分経過で30%分足が速くなる』だって」

>デメリット付きだけど普通に強そう

>まあ使い勝手は少し悪そうだけど

>任意なのがいいよね

「そして最後の拳銃だけど名前が<変化の銃>で性能が『使用者に応じて銃が進化し変化する。一度変化したものには後でいつでも変化するとことが可能』なんだって」

>銃の形が変わるのかな?

>で一度変わったものには後からいつでも変更可能と

>使用者のレベルとかに応じて形が変わるのかな?

「それで今のステータスがこんな感じか」

性別:男

年齢:16

レベル:24

種族:獣人(猫)

職業:銃士

装備:皮の服、紫電のチョーカー

武器:変化の銃

ステータス

HP:32

MP:32

ST:30

STR:24

VIT:10

INT:10

DEX:16+(10)

AGI:270+(20)

LUK:16

SP:0

スキル

魔力の弾丸マジックバレット

コピーファスト

(雷魔法)

スロースタート

new回避

>おおー結構いい感じじゃん

>回避は便利だよー

>武器も手に入ったな

>レベルも2倍に増えたな

>ちょっと関係ない話だけど同接がかなり増えてるな

「よーしこれでAGIが300近くまで上がったな。そして同接が増えてるって?」


そんなコメントを見たので配信の同接を見てみると5000人ぐらいいた。


「え!?5000人もいるのすご、、、でもにしてはコメントが少ないような、、、」

>いや討伐に時間がかかりすぎて

>作業用のBGMに

>してる人や

>寝落ちしちゃった人が

>いるからだよ

>↑この団結力好き

>トレンドにも下の方だけど乗ってるよ

「てかもうこんな時間かもう配信を終わります。ここまで見てくださりありがとうございます」

>乙ー

>しっかり寝ろよー

>フェンリル討伐おめ


そうして配信終了のボタンも押してゲームを閉じた。

するとお腹から大きな音が鳴った。


「そういや朝ごはん以降なんも食ってないや。まあとりあえず夜ご飯食って風呂入って寝るか、、、疲れたけど楽しかったな」


風呂にも入り終わったので布団にそのまま入るとそのまますぐに寝てしまった。


--------------------

あとがき

ここまで読んでくださりありがとうございました!!

随分更新が遅れてしまいました。

てかここから展開どうしよ、、、次の更新は未定です。

掲示板会は書こうかな

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

スピード好きが始めるvrmmo配信 @kuronekonokaineko

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ