本作品は、筆者の"マクスウェルの仔猫"さまが、ネット小説の執筆に目覚める軌跡を綴った傑作のエッセイです。
筆者の内面を赤裸々に語った文章からは、創作の苦悩だけではなく、創作の喜び、読者、コミュニティなどへの感謝の念も溢れんばかりに伝わってきます。
若き日の「あの時の気持ち」を鮮烈によみがえらせるその筆致から、ただならぬ熱量と小説を書くことに人生を賭けた者にしか書けないような、魂の震えを感じることができるでしょう。
また、この作品は、個人的な創作体験記に留まらず、インターネット時代における新しい文学のあり方を示唆しています。
無名の素人が、己の情熱を携えて文学の世界に飛び込む。その世界で濃密な交流が生まれ、作品が磨かれ、新たな才能が開花していく。インターネット時代の文学の新しい姿がここにはあります。
筆者の執筆活動の軌跡であると同時に、カクヨムに代表されるネット創作の可能性と魅力を読者に感じさせるこの傑作エッセイを、多くの人にオススメしたい。