エピローグ

 山から下りてきた京香は退屈そうに住宅街を歩いていた。

 道端に転がっていた小石を蹴ってもて遊んでも、なんの足しにもならなかった。


 しかし、ふと足を止め、自分の履いているショートパンツが男性用のトランクス型水着に見えなくもないことに気がつく。


「久しぶりに、プールにでも行こうかな」


 風に乗って運ばれてきたプール特有の匂いに、京香は笑みを浮かべた。





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塩素臭い。 羽川明 @zensyu

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