【カクヨムコン9】『多分、エッセイ。』の、おまけ。

豆ははこ

『多分、エッセイ。』の、おまけ。

「あ、スタンプ押されてない」

 ……始まりは、スタンプカードを確認したことからでした。


 本作は、『多分、エッセイ。』そして、続編、『多分、エッセイ。の、2。』に続く(予定)の、『多分、エッセイ。の、3。』その冒頭部に組み込まれる予定のエッセイでございます。

 あくまでも、予定でありまして、つまりは、未定。ですから、おまけ。でございます。


 第1弾、食事運メインエッセイ、『多分、エッセイ。』は、こちらです。

 https://kakuyomu.jp/works/16817330666437305578

 そして、食事運もあります、が、色々なこととたたかっております、な第2弾『多分、エッセイ。の、2。』は、こちらです。

 https://kakuyomu.jp/works/16817330668960048099


 本作は、この二作の続編(予定)の冒頭部分になる想定でございます。

 予定、想定、と申しましたのは、冒頭部分のネタが、現在進行形。スタート中、だからでございます。

 はい、そうです。公式様の短編賞企画、第1回目のお題でございます。


 そして、再び冒頭部分続き、へと参ります。


 ……じっと見て。


 やはり、スタンプは押されていません。


 現在、やり取りが進行形であります、それは、あるチェーン飲食店のスタンプカードです。


 店員さんが優秀で、よいお店。


 なんと、食事運の悪さが(とさえ言えないかも知れないと)一部では有名な、この豆ははこが、商品を一度も間違えられていない! のですよ! 


 しかも、付属品も! なのです! すごいのです! 割り箸も、全てが揃っているのです!


 その数少ない(そもそもそんなお店が他にはない)お店での今回のお買い物は、実は、エッセイのレギュラー、旦那さんに買い物をお願いしまして、その際に、スタンプカードも預けました。


 ……商品は、ばっちりでした。素晴らしい!


 ですが、テイクアウトの商品を家族で楽しんだあと、何気なくスタンプカードを見ましたら、スタンプが、ない。


 何しろ、丁寧なお店です。


 次回来訪時にレシート持参の上、カウンターで説明すれば、対応して下さるでしょう。


 ですが、説明などの時間で、店員さんを手間取らせてしまうかも知れません。


 豆ははこは、思いました。


 よし、先に連絡しておこう!


 これから……はい、皆様のご想像の通り、です。


 何かが、起きます。


 豆ははこ、なるべくお邪魔にならないであろう、平日のランチタイム後の時間帯に電話をいたしました。


『はい、⚪⚪⚪でございます』 


『すみません、⚪日に⚪を購入しました者ですが、スタンプカードにスタンプが押してありませんでしたので、いつまでにお店に伺えばよろしいかをお訊きしたくて電話をいたしました』


『……は、はい! スタンプカードですね、ただ今、別の者に代わってもよろしいでしょうか?』 


 多分、外国ご出身の方。念の為、でしょうか。

 丁寧な店員さんですね。


『はい、お電話、別の者に代わりました。スタンプカードのご用件は承りました。申し訳ございません!』

 すぐに対応された、別の方。


 あれ? 丁寧……ですね。


『あ、はい、そうなんです。じゃあ、いつまでにレシート持参で伺えばよいでしょうか?』


『いつでも結構でございます! このお電話のあとに、ご用件は全ての店員に周知しておきますので! 恐れながら、お名前、もちろん名字のみでかまいませんので、それから、お電話番号を頂けますでしょうか?』 


『あ、はい』 

 ……おや。このやり取り。丁寧すぎないかな? 

 いや、大丈夫。まだ。


本名様ですね。お電話番号は……』


 はい、伝え終わりました。

『貴方様のお名前もお願いします』 


『失礼をいたしました! ⚪⚪でございます! 豆様、ご来店の際には店長からお詫びを申し上げたいのですが……』 


 前言撤回。


 丁寧すぎです! いりません! 却下です。止めて下さい!

『この電話で大丈夫です。ご丁寧にありがとうございます』


 通じたかな? ……通じて!

『それでは、こちらの、このお電話番号に、店長から、でよろしいでしょうか?』


 通じていません。遠慮ではないのですよ!


 本当に、いりません! 届いてほしい、この、心の叫び声。

『この、今の丁寧なご対応で十分です、本当にけっこうですので、それでは、またお店に伺いますね』

 ……届いて!


 すると。

『お待ち申し上げております! この度は誠に失礼をいたしました!』

 届いたかな。……届いていてほしい。


 ……電話を切りまして。


 同じくエッセイのレギュラー、我が子さんに訊きました。実は、近くにおりました。


「お母さん、電話で偉そうじゃなかったよね?」


「大丈夫。だけど、何だか、すごかったね」


 どうか、このままで終わりますように。


 終わりますでしょうか。……終わってほしいなあ。


 こちらを書いております今現在も、実は、どきどきしております。


 そして、その日の夜。


 旦那さんに「あのお店に連絡したよ、レシート持参でいつでもいいって」と伝えましたら。


「よかったね」


「……で」 

 ここからが、本題。


「何?」 

 さすがは、エッセイのレギュラー出演者です。

 何かがあった、と察してくれました。


「店長さんから直接お詫びをしたいから、って言われたからいりません! もちろん、電話もいりません! って伝えたんだけど」


「うん」

「……お店に。代わりに、行ってくれない?」


いやや」

 ……ですよね。知っていましたよ。


 協議の結果。


 とりあえず、付いてきてくれることにはなりました。


 いつお店に伺うかは、今のところは未定でございます。


 もしも、このまま何ごともなく、お店にごく普通に対応して頂けましたら。


 いつか、皆様にお読み頂きたい『多分、エッセイ。の、3。』の第1回は別のお話になるかも知れません。


 ……もしかして、こちらのお話が冒頭部分になっておりましたら。


 その時は、またどうぞよろしくお願い申し上げます。


 拝読、誠にありがとうございました。


 ……なのですが、年始にネコタイプロボットとの遭遇がございましたので、以下におまけ。の、おまけ。を書かせて頂きます。


 年が明けまして、いつものファミリーレストラン。


『にゃーん』


 お耳を撫でたら、さようなら。

 ありがとう、ありがとう! ネコタイプロボット。


 なんと、注文品は、過不足無く、ばっちりです!


「やった!」(実際は小声です)


 大いに喜ぶ、豆ははこ。


 こいつぁ春から縁起がいいですよ!


 そうしましたら。

「……お母さん、本当はこれ、普通だからね。普通の外食はね、注文したものがちゃんとくるんだよ」


 ありがとう、同席していました我が子さん。


 豆ははこがあまりにも嬉しそうだから、言いづらかったよね。


 ……本当は、分かってます。


 でもね、新年初のネコタイプロボットとの遭遇だから。


 夢を、見たかったんだよ。


 これからも、注文したものがきちんと配膳されたら嬉しいなあ。そんな年始、でございました。


 ……それでは、本当に、今回は。


 おまけ。そして、おまけ。のおまけ。


 ごちそうさまでした。














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