名馬の歴史。そのスタート地点。

黒く輝く美しい馬体。観る者を魅了する圧倒的な走りの前には、悲しくも熱い物語があった。

ゲートが開いてターフを駆ける。それがスタートの合図。

だけど彼のスタートラインは……。

最後の「涙を舐める力しかない」くだりに、胸が締め付けられる思いでした。

詩的な雰囲気でスタートする物語。一度読めば、きっと名馬の末脚みたく、スクロールする指が止まらないでしょう。