第8回富士見ノベル大賞応募用 あらすじ
国直轄の特務機関「対怪異浄化情報収集室」で働き始めて半年ほどが経過した主人公、旧家のお嬢様こと梅小路翠子。
引き続き、家に代々伝わる呪によって指先がほどけてしまう怪異に遭っているものの、口が悪くて素直じゃない年下の上司こと烏丸颯に「指を編んでもらう」ことにより、とりあえずの平穏を得ている。
室長で霊的なものは何も見えないのに怪異の知識だけはやたらと豊富な勧修寺双樹、視えるけど祓えない胡桃沢巴など、仲間と共に人の心の闇を照らし、怪異を祓い、問題解決に奔走する日々を相も変わらず過ごしている。
東京都直轄の「東京・スピリチュアル・カウンシル」は、翠子の所属する「対怪異浄化情報収集室」と同様の業務を行う組織。そこに所属する高飛車で感情的なハーフの美少女こと御厨・エリカ・エヴァンズと、高いリーディング能力を持つ掴み所のない青年こと八神廣太郎も行動に加わる事で、より活躍の場を広げながら、翠子の周囲は賑やかになっていく。
呪いのゲームブックに勧修寺双樹が取り込まれてしまったり、怪現象が立て続けに湧き起こる廃墟遊園地などを舞台に、翠子の鍛錬は続いている。
一方で烏丸颯も、あらたな武器としての力を習得中。翠子を勧誘しようとする八神廣太郎に対して嫉妬のような感情を持つなど、少し落ち着かない気持ちを抱く。
翠子は、胡桃沢巴から「烏丸颯は後輩が出来たから強くなりたいと思っている」と聞かされ、二人の信頼関係を目の当たりにして胸のざわつきを隠せない。烏丸颯へのほのかな恋心は自覚したものの、実は持て余し気味。自分の持つ能力とは何か、それがどのように役立てられるのかなど、悩みの多い毎日を送る。
ある時、調査に訪れた洋館の中で、付喪神化したフランス人形のアリスに遭遇する。恋バナが大好きなアリスとのコミュニケーションによって烏丸颯への恋心をしっかりと自覚し、もし烏丸颯が胡桃沢巴を好きでも、その事実ごと受け入れて応援する、と決心。流れでアリスの調伏にも成功する。その帰り道、烏丸颯から告白をされるものの処理しきれずに保留にする。
そんな中、霊感の有無によって聴こえる音が変わるという曲がSNSでバズり、その調査が開始される。出所を探るうち、とあるカルト教団が浮上。更には、梅小路家の親戚が教祖をしている事が分かり、一行は現地調査へと赴く。
そこでは、呪を悪用して人々を使役する事態となっており、それにより術者自らが追い詰められている状態が露呈。更には、翠子にかかっている呪の正体は「手足がほどけていくこと」の他に「縁を繋いでいくこと」なのだと知らされる。翠子は、自らの力ではなく、呪の力で人々の好意を手にしていたことを知るが、呪と決別することを選ぶ。事件を終わりにするべく対話を重ね、呪を祓い、組織を解散させる流れになり、結果として家に伝わる呪の大元となっていた山神とも和解に成功。無事、家に伝わる呪を解くことになる。
烏丸颯とも想いが通じ、すべてがあるべき場所に落着する。
翠子さんの絆は途切れない 〜続・浄化室怪異見聞録〜 野村絽麻子 @an_and_coffee
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