第2話 実験開始
(やっぱり、切れ味確認するならお肉とかお魚だよね。)
現在私は、大陸の中でも動物がいないことで有名なデルタ山脈のさらに北。それも北の中でも人があまり来ない山小屋から飛び出したところだ。
(まぁ、とりあえず南に向かえばなんか居るでしょ。色々切れるとデータも集まるし。切れ味確認してないから切れ味が不安だけど、魔剣だし切れ味は大丈夫なはず。)
---南に向かって数時間後
分かってはいたが、なかなか魔物どころか動物が見つからない。元々安全な場所を探してたどり着いた場所だから、それはそれで良いけど今は困る。あの時はあの時、今は今だし。
---さらに数時間後
(なんかいないかなー?鳥とか飛んでないかなー?)
独り言を思ってみても変わらない。
それに、魔剣と言っても元はただの剣、動かすだけでも結構疲れる。何と言っても、この剣は街の武器屋でセールで八十パーセント引きの安物の剣だったし。そのおかげでなんと材料費は、たったの銅貨三枚のみ。その理由の大半は液体の材料を、王様脅して買ってもらったからね。
(あれ?なんか木の影に隠れきれてないのか動物が。おっ!熊みたいな奴居る!データよこせー!)
「グォォォ!!」
《レベルアップ達成です》
(ん?なんかすごい頭に響くような声が聞こえてきた気がする。それよりも一回であの強そうな熊みたいなやつを倒せるとは。よし、同じことすれば何かあるかも。とりあえず熊みたいなやつをここら辺から一掃するか。)
---数時間後
満月が頂点に登るほどの時間になるまで動いていた。
(ふぅー。疲れたけどデータを頭の中で整理しないと。とりあえずの推測だけど、アレはクマみたいなやつを倒すと聞こえる。そして、二から五匹倒すとランダムに聞こえてくる。考えるのやめよ。もう何も考えられない。流石に限界だ。一週間分の睡眠を取ろう。あの小屋に戻る道忘れたし、今日は野宿にするしかないや。)
剣と龍のさすらい道中 パンメロン饅頭 @tal_gasc
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