第5回 明日の俺よ頑張ってくれ

 もうずっとその場凌ぎで生きている。


 仕事にて着地見込みや改善数値予想などを求められる場合がある。

 俺はよく分からない情報を資料に盛って目くらましをする。

 算出しなければならない数値をどうでもいい数値で誤魔化すこの技はマストデータインビジブルという。多分上司は分かって見過ごしている。大変申し訳ございません。


 俺は計画を立てる事が苦手だ。先にやる事を明確にするという作業がどうしてもできないやりたくない。その場その場のライブ感でずっと生きてきた結果、金も稼げず好きな事もない人生を送っている。

 これ怠惰は小説を書く際にも遺憾なく発揮される。長編を予定している内容でも、だいたいプロットを書かない。「高橋留美子だって先の展開なんて考えずに描いてたんだから大丈夫だろう」なんて言いながら一話を始めていつも後悔する。展開も設定も頭の中にあるからいいだろという過信。最初に書いておけば後で確認する作業もなくせるというのに。


 そうやって無計画に進められる話は後付けのオンパレードになり「あぁあの時伏線張れてればなぁ」と思う事が全く多い。分かっているのに直せない。行動が先にあって考えるのを拒んでしまう。めんどくせぇ。書きながら考えよう、いつもそんな感じ。進歩がないんだよ。毎回毎回。


 まぁ、たまにプロット書いても予定通りに動く事なんかないんだけどね。なんか変わっちゃう。おかしい。何者かに操られているような気がする。俺が本当に書いているのか? 分からない。そもそも俺は何が書きたいんだ? いや、本当に小説を書きたいのか? どうなんだ? 分からない。い分からない。分からない……



 皆さん、どうですか? 

 分かりながら書いてますか? 

 プロット、作成してますか?



 悪い事は言いません。計画的にやっていきましょう。

 その方が、丁寧でいい作品ができ上がります。


 どうぞ、僕を反面教師にしてください。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

クソ雑魚作家もどきの俺達へ 白川津 中々 @taka1212384

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ