異端

明智吾郎

第1話 英雄のパレード

 刑事「おい!起きろ!」


 ろくでなし刑事の浪野は同僚の刑事の怒号で目を覚まし


 浪野「んああ...?」


 ドンドン!パラッパ~!と愉快な音楽と共に刑事は事務所から出ていく

 南警察署の外の街では英雄ソラリスのパレードが行われていた


 ソラリス「みんな!ありがとう!世界の平和は私が守ってみせる!」

 勇者ソラリスは剣を天に掲げ、笑顔で市民に宣言する


 ソラリスの歩く周囲にはパーティーメンバーの剣闘士リア、音速のバニー、アサシンホローも共に歩いていた


 浪野「うるせぇパレードだなおい」

 浪野は汚いデスクにおいてあるウイスキーボトルを壁に投げ割った


 浪野「ヒック!クソが...」

 しゃっくりをして、ふらふらと立ち上がる


 浪野は壁かけてある日めくりカレンダーをびりっと破り捨てた


 浪野「そうか...もうドラゴンが死んで一年か...」


 1年前、突如として世界各地に巨大不明生物が多数出現


 突如として世界を恐怖に包み込んだ、各国の軍隊はそれを攻撃するも全く歯が立たない。人類に成す術はもはやない、日本に3つ首のドラゴン、通称ガルヘッドが襲来、


 市民は喰われ、ちぎられ、街を破壊し、暴挙の限りを尽くすドラゴンに、

 全てを諦めかけた、その瞬間


 "彼ら"は現れたのだ


 青の衣に青の三角帽子、大きな大剣を背負った勇者

 露出の多い戦闘服を着た女

 凄まじい速さを誇る赤いタンクトップ姿のグラサン男

 黒のローブを被った骸骨


 勇者の名は「ソラリス」


 大剣をブンブンと振り回してドラゴンに飛び掛かり、三つのドラゴンの首を切り落として討伐することに成功


 その後、ソラリスは空を飛び、世界中の巨大不明生物たちを瞬く間に仕留めていく


 彼は世界を救った英雄として祭り上げられた


 パレードを終え、ソラリスご一行は自身の会社に戻っていく


 そう、ドラゴンたちを討伐したソラリスたちは自身のギルド会社を立ち上げ、

 今も世界各地に出現する巨大不明生物の討伐を手助けしている


 ソラリス「はぁ、毎度ながらしんどいな、大量のクソ人間の相手をするのは」


 ソラリスは葉巻を咥え、指の摩擦で火をつけた


 ソラリス「さぁ、次の怪獣を出せ。今度は大阪だ」

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