SOLO活 on The Life

釣ール

ライフスタイル

 いざという時のために取得した狩猟免許。


「え?狩猟免許なんていつの間にとったの?」


 そうだよね。

 もしもの時のために狩猟免許や燻製の用意なんて誰も用意するわけないか。

 友人達とお茶を飲みに行った時に盛り上がってイノシシ被害から依頼人を守った話をしたら空気がなんかよどんでしまっていた。


 男性陣だったら盛り上がったかもしれないのに。

 みんな結婚したり独身を楽しんでいたりして、それぞれの話題がほんわかしていたからそのノリで私は話しただけだったのに「動画で収益化してみたら?」とか言われることもなければ、「すごっ!」って言われることもなくただ流されただけ。


 二十代も終わりにさしかかり、山か海に引っ越してソロ活を極めて一生を終えると誓い貯金をし続ける毎日。


 私は多分、独りが好きなんじゃなくて理解ある誰かと少しだけ過ごせるなら元気よくサバイバル出来る性質なのかもしれないのかと悩む。


 もうサバゲー仲間もそれぞれの生活を大事にし始めていて、独りで暮らすと決めた仲間達も試行錯誤を繰り返しながら社会生活を営んでいる。


 私はどうしても現代の圧力から逃れたかった。

 日本、他の国にすむ外来種を燻製にして備えているけれど罪悪感がないといえば嘘になる。


 どこかで山女魚やまめ料理を極めて営業しようと起業について勉強したり、副業のためにIT資格も取ったけれど金の無駄だった。


 せめて主を釣りたい。

 もちろん食材は必要な分だけ。

 外来種だからとか在来種だからと、変な線引きもしたくない。


 依頼でイノシシを狩った時も保護による被害を受けたのに、依頼人は


「我が身可愛さで共存できない現実を、このような形でやっていくのは気分が良くないですね。

 お互い生きるためなのに。」


 難しい感情を言語化してくださったあの方の言葉が忘れられない。


 それでも私は害獣への対処も、ボランティアとして全国の池で形成された生態管理も一面だけみればそつなくこなしているように装っている。

 仕事でもあるから。


 ふと現実逃避のために玩具の銃でサバゲーをしていた過去を思い出す。


 避左 実威さらい いよ

 初めてのハンドルネーム作りとしては手応えがあった。

 それが私の仮の名。


 サバゲーだと体型も年齢も性別も関係なくひたすら山の中で身体を動かし脚本と監督なきヒューマンドラマが行われる。


 私がサバイバルを本格的に極めた理由はゆるいサバゲーコミュニティとはいえ、一度廃墟で迷って何もできず一週間飲まず喰わずを経験していたから。


 助けを呼ぶ体力もなく、仕事に追われたストレスを発散するために飛び込んだ世界でいきなり挫けたのだ。


 遊びだから誰も助けに来ないと思い込んでいた時に彼彼女らは私の痕跡を追って救出してくれたのだ。


 その時に芽生えた恋心が一時的なものだと自覚した私は誘惑に負けず、今でもサバゲーはやっている。


 あれからキノコのことや、ウシガエルの捌き方。

 起業を目指した時に地雷サロンに行った時の人間達への観察、仕事場であるオフィスと山岳地帯に海の世界との落差への感動。


 それらを忘れず、狩猟免許試験合格した時の喜びは誰にも奪わせない!


 あれから料理も簡素なものから携帯食料、やや豪華なものまで出来てからサバゲーメンバーに喜ばれたこともあった。


 それもあってなんだかんだ呼んでくれる同性の友人達との会話は無難なものかぶっ飛び発言になって終わるかのどちらか。

 友人達はきっと楽しんでいる。


「避左さん!南45°の方向にターゲット発見!」


「ええ。

 ただ撃つだけの矮小な命じゃない!

 この脚で全てを蹴散らす!」


「あれ?そんな設定でしたっけ?

 避左さん!?その構え格闘技でもやってるんですか?ここでそれ使うのはちょっと!」


 ヒートアップし過ぎて本格ストーリーを目指そうとしてしまう人間の気持ちを知った瞬間だった。

 あれから映画も見る機会が増え、小説も借りたりしながら読書もしている。


 意外と独りじゃなくて、一人でもやれるように経験を積んでいる。

 そんな暮らしでも許してくれる人達がいる。


 だから誰にも見えない場所で外来種駆除のバイトやボランティアの後に、謝るつもりで涙を流していたことも多い。


 強がってたんだ。

 知らなかった。

 そして知らなかったことを気が付かずに溜めていた生活はしんどかった。


 これらが形は違えど人々は全て繰り返して生きているのかな。

 だとしたら、私はできることをやるしかない。


 虐待や障がい関連の募金でちゃんとしている場所を探した。


 現金でしか受け付けてない場所でお釣りを受け取った後、そこにいつも募金をしてから鹿や猿との戦いにも備える生活が控えている。


 銃は使わないが素手は女性一人で限度がある。

 それなのにサバゲー生活と自然暮らし、苦手な仕事も両立させようと努めることがやめられないのだ。


 さあ。

 次行きますか。

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