カクヨム甲子園らしい一作

最初感じたのは文章が独特だなと。ただ、話の内容も独特で不思議なものだったので、それも物語の一つの味として楽しめました。これは私の戯言なので流していただいても構わないのですが、猫の正体をもう少し知りたかったですね。国会議事堂前と言っても全員が国会議事堂に用事があるわけではないと思うので、ラストシーンで「後日、猫を優遇する法案が可決された」等ともしかして猫が議員でないか?と仄めかす表現が具体的に描写されると、主人公のまさかね。などというセリフにもさらにユーモアが帯びるのではないかと思いました。まぁ、終わりが猫も人も変わらないと締めくくられるので、このままでも良い作品だと思います。寧ろ猫について深堀りしすぎるのも作品の趣旨から外れる気がしますし。
総評としてはカクヨム甲子園の作品は尖った物が多いですが、本作は良い方向性の尖り方をした作品だと思います。面白かったです。