いけいけ勇者様63

最上司叉

第1話

ここはどこだろう


私は今何をしているんだろう


まるで目が覚めない夢を見続けているみたいだ


「ぎゃぁぁぁぁああああ」


「たすけてー」


「殺される」


「良いですね、もっと殺りなさい」


「…」


私は今何をしてるんだろう


早く起きなきゃいけないのに起きれない


ずっと眠ったままだ


このまま目が覚めないのかな


「魔王!」


「?!」


誰かが私を呼んでいる


その声の主を私は知っている


懐かしくて愛しい声


早く起きなきゃいけないのに起きれない


「やれやれきましたか」


「キサマ!!」


勇者は白衣の男に切りかかる。


白衣の男は避けながら言った。


「殺ってしまいなさい」


「めんどくさいことになったのう」


「何としても魔王を止めるぞ」


「魔王のことは妾が何とかするかのう」


「ひとりで大丈夫なのか?」


「妾を誰だと思ってるのかの」


「考えてる時間は無い、いくぞ!」


勇者と2人組は白衣のに攻撃する。


ドラゴンの女と魔王の追いかけっこが始まった。


「こっちじゃのう」


「…」


【ブォン】


【ズダダダ】


「分が悪いですね、こうなれば!」


【プスッ】


「ぎゃぁぁぁぁああああ」


「やっぱり鎧がないとダメですか」


「キサマ!!」


勇者は怒り白衣の男に渾身の一撃を叩き込む。


「グハッやりますね!ですがまだです」


「くらえ!」


「危ない!」


勇者は咄嗟に白衣の男から離れた。


「あと少し…だったんですが…」


「遅いぞ何してる?」


「すみません…少し邪魔が…入りました」


「見れば分かる、例の薬はどうなった」


「はい…ここに…」


白衣の男は胸ポケットから何かを取り出した。


誰だかわからない男はそれを受け取り飲み干した。


「…」


「…なんだ、何が起こってる」


「クククッあーはっはっはっ」


「…?」


「これで俺が最強の戦士だ」


「…?」


【グサッ】


誰だかわからない男は白衣の男を剣で刺した。


「お前にもう用はない」


「グハッ…」


白衣の男は血を吐きながらその場に倒れた。


仲間割れか?それにしてもあの男は誰だ?


「くるぞ!」


【キィン】


誰だかわからない男の一撃を勇者は剣で受け止めた。


凄い衝撃だ。


下手に喰らえば骨が折れるくらいじゃすまない。


魔王とドラゴンの女はまだ追いかけっこをしている。


勝てるか分からないが勇者と2人組でやるしかない。


「スーッハーッ」


勇者は息を整え誰だかわからない男に向き合った。

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