第6話 あっちへ(現代)
俺は一度HAKIと情報収集をするために、もう一度向こう(現代)に帰ることにした。
次の日、俺はRANに「ちょっと出かけてくる。何日か帰らないけど、心配するな。」とだけ言って、RANの家を出た。そして、またマンホールのある廃墟へ向かった。もう3回経験したが、少し不安だ。当然だ。誰も、好んでマンホールに飛び込んだりしないだろう。だが、ここを通らないと帰れない。"えいっ!!"俺は勢いでマンホールに飛び込んだ。そして、だんだんと気を失っていく。
「う、、、。」気がつくと、またマンホールの中だった。やはり、このマンホールにはタイムスリップの力があるらしい。ゆっくりと上を見上げる。時間帯は変わらない。あれから1日経っている。HAKIはおそらく、状況を察して事務所に帰っただろう。ゆっくりと梯子を登っていく。地上に着いた。マンホールに入る前は、子供達が沢山いた目の前の幼稚園が、廃墟になっている。「帰ってきたか。」俺は急いでHAKIの事務所に帰った。バタ!!勢いよくドアを開けるが、中には誰もいない。「あれ?」HAKIとRANがいるはずなのに。なぜだ。俺が現れたことで10年前の過去が変わったのか?いや、もう一度2人に会っただけで現代に影響はないはず。それじゃあ。キィ、、、。ドクッ!後ろのドア少しずつ開く。俺はゆっくり構えをとった。ドアが完全に開いて、立っている人の顔が見える。顔を見た瞬間、俺は体の力を抜いた。HAKIだ。「よう、無事帰ってこれたみてえだな。」そいつはそう言ってニヤリと笑った。
煮るな兄弟 @hakikonosubafan
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