【Lv2】勇者の魔法学習


前回のあらすじ!

旅スタート!という時に

勇者クームがレベル0と聞き絶望。

スライムという最弱モンスターすら倒せない

ということなので、

せめて一人でも狩れるくらいまで

特訓させることになった。

想像以上の弱さで向上力が全くない。

果たしてスライムを

倒せるようになるのだろうか……?


あれから、結構時間が経った。

クームはスライムを狩れるように……

ならなかった!最初から何も変わっていない!

よく考えたら、

レベル0でもダメージは与えられるはずなんだ

なぜダメージを与えられないのか、観察してみると

剣が当たっていても、刃に当たっていないのだ。

それはそうだ。最初からスライムは上下に振る剣に

横から当たっているのだ、わざわざ同情して。

それならダメージがないのにも納得だ。

当たった感触がある度に

こっちを向いてドヤ顔をしてくる

仕方ない、俺が戦い方を伝授してやるか

……魔法使いだが。


「よーし、一旦終了だ。ギガエネル」


俺がそう言うと俺の杖から

激しい音と共に魔法で

スライムが感電し消え去った。


すると、

クームがまたスケッチブックに文字を書き始めた


【( ゜д゜)】

「さすがに上達しなさすぎるから

俺が伝授してやるよ」

【僕もその魔法……

使いたい!(`・ω・´)シャキーン】

「あー、確かに勇者ってオールラウンダーだからな

魔法が使えたら、多少は戦える……か。

良いだろう。まず、お前は魔法が使えるのか?」

【使えたことないよ(ヾノ・∀・`)ムリムリ】

「あー……なら、まずは魔力を操るところから…か

じゃ、まずは指先の一点に集中させてみろ」


すると、

クームは指先をじっと見つめて険しい顔をしている

これで指から炎が出たら成功だ。

魔力を調節しないと発火してしまうからだ……が、俺は気づいてしまった。レベル0なら

魔力とか扱う以前に魔力がないんじゃね?

俺の予想は的中したようだ。

クームの険しい顔がもはや

潰れたリンゴのようになっている、

力を込めすぎて顔も真っ赤だ。


「ストップストップ!やっぱりお前は剣術だけ磨け

どうせレベル0だから魔力とか使えないんだろ?」

【( ゜д゜)ハッ!】

「………まぁ、

剣を使えるようになれば、戦えるだろ

お前自体に攻撃力とかなくても、剣に攻撃力があればダメージ通るはず……だ。多分……」

【∠(`・ω・´)】

「んじゃ、スライムとの戦闘開始な……

あー……雨降ってきそうだから傘取ってくるわ。

お前は引き続き頑張ってろよー

目を瞑らずにきっちり相手と向き合えば

勝てるんだからな」

【(´・ω・`)ショボーン】


俺はそう告げると。草むらに石を投げた

クームがスライムと激闘しているのを背に

村へ歩き始めた


この時の俺はまだ、

あんなことになるなんて思ってもいなかった……

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ゼロレベル 日影 光 @DD2201

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