一見すると理不尽――でも読み終えるときちんと意味がある

心は自分の思い通りにならないもの。
自分を装うペルソナや、抑圧された自分であるシャドウや、自分の中の異性であるアニマやアニムス。
それらは時折、現実の何かや誰かを借りて現れることもあります。
主人公の前で突然動き出したマグカップ。
それはまさに、主人公の心の中の「納得できない何か」が形となったモノに思えました。
だからこそ、ラストがもの悲しくもあり、でも希望があるように感じます。
面白いです。おすすめです。