Unknown world
@Halt17291
第1話 The beginning
ある時、森を一人の青年が歩いていた。
そう、"赤い森"である。
青年は身長は人並みで少し泥で汚れた服の上に緑の帽子をかぶっている。小さいバッグ、そして腰には一つのリボルバー、背中には刀があった。
その先には町があった。そしてそれは緑で満ちていた。
「まーた廃れちまってんじゃねぇか。もう何ヶ所も回ったぞ。」
青年はそう言って肩を落とす。
「
青年がそう言うとバッグから鉄の円盤が飛び出す。
円盤は宙を浮かんでいる。
「ハイ、次ノ建造物ガアル場所ハ...30キロホド先ニアルスティーロノ近くデス」
スティーロとはこの地域の唯一の大都市であるが、それが今は奴隷問題など周辺地域との紛争などで人口は減少の一途を辿っている。
「えぇ、俺あそこ行ったらまたしばかれそうなんだけど、」
「近ヅカナケレバ良イデハナイデスカ。」
「まあ、そうだけど、なんかあったらお前がなんとかしろよな。」
「不可能デス。私ハ所詮多機能ボットです。ニンゲンニハ勝テマセン。アナタモソノ鈍ト豆鉄砲ヲ持ッテイルジャナイデスカ。オオワシサン。」
「veic、お前なぁ、...
言葉を続けようとした時、横に閃光が走った。
急いで近くの建物に隠れる
「...!?、ビームか? またあのクソライフル持った馬鹿が開発したボットかよ!」
青年が後ろを見るとそこには黒い点が一つ。
「チッ、言った通りになりやがった。 veic!
「ターゲットハ3体ダト見ラレマス。」
「3体いやがるのか、了解。まあやってやるか。この鈍と豆鉄砲でよぉ!」
「veic!バックに入ってろ!」
「ハイ。」
そう言ってボットがバッグに入ると青年は急いで建物を飛び出した。
轟音と共に先程までいたところに閃光が走り壁がドロドロと溶けた。
青年がリボルバーを抜く。6発の銃弾の装填を確認し安全装置を外した。
その瞬間、上から刃を持ったボットが降りかかってきた。先程とは違う種類である。
「やっぱな!また会ったなオンボロ!」
青年がリボルバーを3発放った。
2発命中、1発は刃に弾かれた。
「チッ...!」
青年が急いで身を翻す。
リボルバーを収納して刀を抜いた。等身が赤くなる。
「俺の何でも溶かして斬る刀とテメェの何でもいなす刃、矛と盾の勝負といこうじゃねぇか!」
青年がその赤い刀身を振う。その刀身の温度は実に最高3000度。鞘に納められている時は半真空状態で刀身が酸素に触れるとともに激しい発熱反応を起こし、刀身の温度が限界まで上がり続ける。
刃同士がぶつかり火花が散る。
「くそッ...!」
青年の刀は敵の刃によって見事にいなされている。
「こんなときはっ...」
青年が刀を戻し敵に顔を合わせる。
「逃げるに決まってんだろっ!」
そう言って光の速さで駆けていく。
「敵は3体かぁ。veic、とりま周りにセンサー貼れ。いざとなれば"あれ"を使う」
「ハイ。」
鉄の円盤からホログラムらしきものが投影され現在位置と赤い点。つまり敵の位置が表示された。
「まだ大丈夫だな。巻ける!」
走る速さを上げようとした、
その瞬間だった。上空に一つの大きな点が。
「あれは...まさか...!まずい!」
「veic!敵の方向から投擲物!爆弾だ。あれは多分生身で受けたら死ぬ!バリアを展開してくれ!」
「かしこまりました。」
上空の黒い点が光ると共に轟音が辺り一体に響き渡った。
もうその1秒後には、建造物が全て無くなり僅かな灰とえぐれた地面が残り、
鉄の円盤から放出されたまるでキューブの形をしたようなバリアがあった。
「veic。周囲に敵は?」
「存在ハ認識サレマセン。私タチガ死ンダトデモ思ッタノデショウ。」
バリアが解除された。
「ラッキー。じゃあ行きますか。そのスティーロの近くの街に。バッグに入ってろ、veic。」
veicがバックに入った。
「さあ、俺たちの知らない世界を知りに行こうか。」
Unknown world @Halt17291
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