第10話
「もう……こんな自分が……嫌なんです……自分で自分を壊したい。
ねぇ……どうか先生、こんなダメなわたしに、わたしがわたしを許せる理由を作ってください!」
俺はドキリとした。
驚き、動揺する。
「えと——」
「ツ……せんせ……せんせぇ」
江口さんの涙。
俺からの鞭を、乞いていた。
江口さんの罪悪感は、俺からの罰を求めているのだ。
教師として、これは絶対にしてはならないことだ。
けど——その泣き顔は、俺から正常な判断を奪った。
俺は、これから悪いことをする。
けど、これは【いいこと】なのだと、感じていた。
内心、笑顔だったのかもしれない。
「江口さん……分かった」
「ふぇ……」
江口さんは本当に可愛らしい少女だった。
小さくて、謙虚で、守ってあげたい花のような少女だ。
澄玲(すみれ)という名前の通りだと思う。
そして、この少女の想いにも薄々感づいていた。
俺は江口さんに優しく語りかける。
「君のことを、きっちり叱ろうと思う。いいね?」
江口さんは、ほんの少し驚愕した後、笑顔で返事した。
「……はい、お願いします」
俺は一呼吸した。
そして、別人のように、口調を変えて言った。
「下着検査をやり直す。早くスカートの中を見せろ」
「は、はい……!」
江口さんは自分のスカートをめくり、パンツを見せる。
俺はじっくりねっとり見回す。
綺麗な下着姿である。
布の面積が少ない割には、毛がはみ出てる様子はない。
下の毛が全然生えそろってないのだろう。
幼さとエロさが混ざり合っていた。
「ダメじゃないか、こんなエロい下着着けてきちゃ」
「はい、ご、ごめんなさい……」
「どうして着けてきたんだ?」
「それは……そ、その……」
「俺を誘惑するためか?」
「あ……その……」
「それとも、別の男を誘惑するためか?」
「ち、違います!」
俺はにちゃあと笑う。
「そうかそうか、江口さんは俺を誘惑するために、この下着を着けてきたんだな」
「その…………ゆうわくなんかじゃ……」
江口さんは小さな声で、否定しようとする。
「後ろを向いてくれ」
俺の言う通り、江口さんは後ろを向いた。
「便座の上に手を置いて。前かがみになるんだ」
そうして、江口さんはお尻を突き出したような姿勢になる。
スカートを後ろからめくると、肌白いお尻があらわになる。
小さなお尻だったが、紐パンでは隠し切れないほどには大きい。
「君は嘘を言おうとしてないかい?」
「そ、それは……」
プルプルと震える小さな桃。
それが緊張の汗で濡れていた。
「俺はこんなのを見せられちゃたまらないよ。本当に誘惑じゃないのかい?」
ごくん、と喉の唾を飲んだ江口さん。
「ごめんなさい、わたしは……や、山谷先生を、誘惑しようとしました……」
「正直に言えたね。えらいえらい」
江口さんの頭をなでなでする。
「あ……」
「俺は教師を続けたいのに、こんなことされちゃ懲戒免職されちゃうよ」
「い、嫌だ! 山谷先生が辞めちゃうなんて!」
「じゃあ、これからは学校には白いパンツを履いてくること。そして大人になるまでは誰も誘惑しない。約束出来る?」
「は……はい、約束……します」
俺はニコリと笑った。
「それじゃあ、今からお仕置きするね」
「え……」
江口さんは目を白黒する。
「これまでのやり取りがお仕置きじゃないのって顔だね。もちろん違うよ。
……その紐パンを没収するから、今ここで脱いでもらうよ」
「あ……」
***
——ああ、わたしの大事なところを見せるんだ。
——ちょっぴり怖い。
——けど、うれしい。
——相手が山谷先生なら、何されてもいい。
——これが罰なら、わたしは、喜んで受けたい。
***
「わ、わかり……ました」
江口さんは、自分の紐パンの結び目をほどいた。
【※エロシーンなので中略】
「……………………」
「……………………」
無音。
「すごく、よかった……よね……?」
「…………」
え、江口さん?
反応がないと、正直、罪悪感が……
「…………」
あ、やばい。
俺は変な汗が噴き出る。
これってどう考えても、俺が悪い。
急に冷静になる。
「ごごご、ごめ、ちょっと、外で待ってるから!」
俺は逃げるように、そとに出るのだった。
***
「……あ、先生、行っちゃった」
疲れて、ぼー、ってしてただけなのに。
「恥ずかしかった……けど……」
まだ胸がどきどきする。
***
俺はしばらくトイレの入り口前で待っていると、江口さんが女子トイレから出てきた。
「俺なりのお仕置きだったんだ、許してくれ」
「……せん」
「あ、やっぱり許さないでいいよ! うん、出来ればお互いの秘密ってことで」
「……はい」
俺はほっと胸をなでおろす。
まあ、例え江口さんが誰かに言ったとして、俺が刑罰を受けても構わない。
運命を受け入れる覚悟がある。
「あと、その下着、俺が預からなくちゃいけない」
江口さんは黙ったまま俺に手渡した。
桜色の紐パンは、江口さんの汗やら分泌物やらで、ねっちょり湿っていた。
平川さんの下着も湿ってはいたのだが、明らかに江口さんの下着の方が濡れていた。
「ねえ、江口さん」
「……」
「例え紐パンじゃなくても、江口さんは可愛いよ」
「……」
しばらく固まる江口さん。
「……ぅぅ」
すると江口さんは、突然泣き出した。
「え、江口さん!?」
何か地雷踏んだんじゃ、と一瞬思った。
しかし
「ぅぅ……うれし……かった……の……先生は……わたしを、見てくれてたんだって……」
俺はゆっくりと江口さんに近づいた。
そして、やさしく抱擁する。
「ああ、いつでも江口さんを見守ってる」
江口さんは、俺の胸の前でしばらく泣き続けるのだった。
***
(くそう、教師であることがこんなにも歯がゆいことだなんて……)
(江口さんみたいな子に好かれたら、好きにならないはずないだろ!)
(まして俺みたいなロリコンからすれば!)
職員室で、授業の準備をしながら、心の中で愚痴る俺。
なんならもう、一日中江口さんのことを考えてるほどだった。
(ま、俺だって犯罪者になりたいわけじゃないし、時間が経てば江口さんにも別の相手が現れるだろうし……)
そうして、なんとか心の中で言い訳して、現実と折り合いをつける。
しかし、未来のことは神様にしか分からない。
今の俺にとって、少しも想像だにしてなかった未来が待っていた。
この一年の間に、江口さんと——いや、江口さん含めた女子生徒たちと——
肉体関係を結ぶことになる、と。
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最後まで読んでいただきありがとうございます!
申し訳ございませんが、以上で本作は終了となります。(元々が一年以上前のボツ作なので……)
続きを書く予定なんかはありませんが、万が一書くことがあれば、100%ノクターンノベルスで公開することになるかと思います!
今後もよろしくお願いします!
白パンツ以外認められない有名進学校の教師だが、その校則に反対した結果、生徒の女子達に好かれ俺を慕いまくってくるのだが シャナルア @syanarua
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