龍の洗い
押見五六三
全1話 五六三分クッキング
今年は辰年です。
ジュラ紀より、龍料理は縁起のよい食べ物として、お正月などの冠婚葬祭で食されて来ました。
本日はそんな龍料理から定番の『龍の洗い』の作り方をご紹介致します。
注意・最近紛い物の西洋ドラゴンやヒュドラなどが市場に出回っていますので注意しましょう。滝登りをした鯉だけが本物の龍と成ります。見た目は似てますが、味や食感が違いますので直ぐに見分けがつきます。
用意していただく龍は養殖物、天然物どちらでも構いません。
天然物を捕まえる時は竜巻の中に居る事が多いので、探してみましょう。但し、都道府県によっては龍の捕獲を禁止している地域も有ります。お近くの地自体に確認してから捕獲して下さい。
【材料・約百万人分】
龍 一匹(青龍、赤龍どちらでも可)
辛子酢味噌 1000トン
【調理方法】
龍は小骨が多く、自宅でさばくのは大変難しいですが、是非チャレンジしてみましょう。
まず、用意していただいた龍を三枚におろします。
生きた龍を〆る時、頭部に有る逆鱗に触れると、龍が暴れる事が有るので注意して下さい。
内蔵を取り除く時、メスの龍のお腹からは如意宝珠という卵が出てくる時が有ります。昔はこれを「七つ集めると何でも願い事が叶う」と、されて来ましたが、ただの迷信です。願わないようにして下さい。
次に身を4メートル間隔で切り分けて下さい。
切り分けた身は、3000℃のマグマにサッと火を通します。
火を通したら氷山で暫く冷やします。
氷山で冷やす事により、龍独特のコリコリ感が増します。
後は辛子酢味噌に浸けて召し上がれ。
一口食せば正に天にも昇る気分。
さあ、皆様も今年のお正月は縁起のよい「龍の洗い」をおせちの一品としてお試し下さい。
〈完食〉
龍の洗い 押見五六三 @563
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