第2話あるあるの怪談 会社の闇

琴莉「皆さんこんにちわ!キャスターの望月琴莉です!そして~」


楓「放送作家の空坂楓です。」


琴莉「この番組は基本的に、私たち二人と、

   ゲストの方の三人でお送りしていきま~す。」


楓「そして、今回のゲストは、子供に大人気の芸人トラさんです!」


トラ「どうも~トラで~す!」


琴莉「私の姪が、トラさん大好きで、正月とかのお笑い番組とかで凄い笑ってるんで

   す!」


トラ「そうなんですね!それは嬉しい!」


楓「トラさん、ラジオの経験というのは…?」


トラ「はい、あります。でも、こういう心霊系のラジオとかは出たことないので、

   ワクワクしてます。」


琴莉「でも、結構心霊系のロケはやられてますよね?」


トラ「はい!でも、あーゆうの結構やらせ多いんですよね。」


琴莉「へー!…そういうの言って大丈夫なの?」


楓「多分…だめだと思うwwww」


琴莉「もうヤバいじゃんwww」


楓「www…はいwそれでは、お話を聞いていきたいと思います。」


トラ「これは、僕が芸能界に入る前のタクシー運転手だった頃の話です」


「「なぁなぁ、聞いてくれよ。」

 車内で休憩中、無線で話しかけられた。どうやら、同僚の駒田のようだ。

「どうした?休憩中なんだが…」

「俺、幽霊見ちゃったんだよ。」

「は?何言ってんだ?」

 駒田は幽霊が見える体質ではなかったと思っていた。

「まぁまぁ、とりま聞いてくれよ。」

「俺、深夜に運転してたんだけど、」

 駒田は俺の話も聞かず話始めた。

「それで…コンビニに通りかかったときに、止められたんだよ。白い、綺麗なワンピースの女に。」

「うん。」

 俺は諦めて話を聞きに行くことにした。

「その女に「ここまで」って住所を書いた紙を渡されたんだよ。」

「でもさぁ、俺新人だからあんまし知らなかったんだよ。」

「それで、とりあえずそこの住所をカーナビに入力して、運転したんだよ。」

「その途中、何回か話しかけたわけね?」

「でも、返してくれなかったんだよ。」

「お前は話しかけすぎなんだよ。」

「そういうお前は会話しなさすぎ。それで、」

「近づくにつれて、なんというか、寒くなってきたんだよ。」

「は?今夏だぞ?」

「そうじゃない。エアコンの温度は25度に設定してある。そうじゃないんだよ。そうじゃなくて…」

「そうじゃなくて?」

「心の問題?か…」

「悪寒…てことか?」

「葬送…」

「そこで、寒いですか?って聞いたんだよ。そしたら、」

「返してくれたのか?」

「そう!」

「寒くないです…て。俺、極度の暑がりじゃん?」

「そんで、到着したら、真っ赤な橋!山の中!めっちゃ怖い!」

「テンションおかしいだろ。」

「それで、つきましたよ?って言って振り返ったら、いなかったんだよ。」

「マジで怖いじゃん。」

「でもさぁ、俺、お代もらってなかったから、

追いかけたんだけど…見つからなかったんだ。」

「で、それを正直に報告したら、「すまなかった」って言って切られたの。」

「えぇ…」

「まぁ。これで終わり。」

「よかったよ。お前が無事で。」

「ありがと。」

「あっ!ひと来た。それじゃ。」」


トラ「て感じです。すいません、オチのない話で。」


楓「いやいや、人生なんてオチのないことばっかりですから!」


琴莉「それは、二十代のセリフか?」


楓「まぁ、人生2周目だからってところで今回は終了になります。それでは、ゲスト 

  のトラさん、最後に一言お願いします!」


トラ「はい、なんか、雰囲気って言うのかな?とっても良かったです。ありがとうご  

   ざいました!」


楓「それではトラさん、リスナーの皆さん!ありがとうございました!」

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新ラジオ番組「ヒャクモノガタリ」 @kotorihiiragi

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