第8話

 「それからは"家族の和"が神聖なる物として表向きの役割を果たすようになったのよね。"神"の家族に"家族の和"なんてありゃしないってのに皮肉なもんよねぇ。そんな感じでなんかつまらなくなっちゃって遊びに行くのやめたら生贄とか儀式とか忘れ去られて"家族の和"ってものだけが残ってね〜。信仰の対象もやり方も時代と共に変わっていってさ。何が神かも分からないまま心の拠り所を求めてそれを守り続ける。人間って不思議な生き物よね〜。」

「おばあちゃんは人間じゃないの?」

「あら、私は神よ。貴方も。」

「私も?!!!」

「そうよ。貴方も神よ。何?忘れちゃったの〜?」

「え?え?…」

「あんなの神々の遊びだもの。"神"の中に神が入ってちょっとの間人間の生活を楽しんでるだけなんだから。"神"として生を繰り返すなんて笑。人間の考えなんて神の気まぐれには遠く及ばないものよ。ていうかあなたほんとに神だった頃の記憶飛んでるのね。ちょっとはしゃぎ過ぎちゃったんじゃない?まぁいいわ。もし次人間になるときはさ、産まれてくる場所は選べないってよく言うけど、死に場所くらいは選びたいものよね。次はハッピーエンドで終わらせなさい。上から見てるの面白いんだからどうせならもっと楽しませてちょうだい。」

「えーーーーーーーーーーーーーーーーーー!」

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たたと神 再才りり @sai_sai_lily

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