地球を征服しませんか？

最終話 エピローグのモノローグ

　相変わらずのチート能力のヨネの活躍により地球消滅の危機を簡単に回避してしまった我々はその後――。興が醒めた……まあ、正確に言えば我々ではなく正義のヒーロー御一行様が興醒めしてしまったので最終決戦は有耶無耶のまま流れていった。

　……どころではなく、クソの役にも立たない国のお偉方と違い地球を守ろうとした我々の行動と、都の「地球の７割は海だが、カレーの１０割はごはんである」という台詞ではなく「地球の所有権さえ手に入れば人間をどうこうするつもりは然程もない」という台詞が妙な刺さり方をしたのか、地球の守りを盤石にするため我々忍転道に地球を征服させる――。つまり都こんぶによる無駄にやる気のある独裁国家を築き上げ地球を一つに纏めよう……という事になった。

　なのでおかず戦隊ごはんですよを筆頭に果麺ライダー、パンストセイントのニチアサ組。アメリカのキャプテン・フィリピンパブやパプアニューギニアの８頭身の目玉のおやじ、スイスの宇宙刑事ジャパンや南アフリカの宇宙刑事ニホンなどの各国のスーパーヒーロー達も続々とウチに入社し、最終的に我々の地球征服はスーパーヒーロー達の手によって簡単に完遂された。

　これにより都の野望は達成された訳だが――私の目的はここからだった。そう……地球征服を達成した私は約束通り都から群馬の支配権をもらう。そして群馬王となった私は理不尽な理由で私をクビにした会社を「群魔王」という社名に変え、業務内容もモンスタークレーマーやモンスターペアレントを率先して狩る「モンスターハンター」に変えてやった。無論、実動部隊は新入社員で入った正義のヒーロー達なので善良な市民が守られ、クズ共が粛正されていき、漫画家になるために出版社を設立し自らが社長になって好きに勝手に自分の漫画を出版する奴が住みやすい世の中になっていく事だろう。

　――まあ、地球を征服して良かったんじゃないか？

　～醜～