第2話 温泉でも入っちゃおう

「君は生まれてきたんだ」

その言葉を聞いた時、何という表現をすけばいか分からないが自分は生きている そんな実感が湧いた。

「じゃあちょっと痛いけどーーーー.....メンテナンス、再起動、動作の確認、設定するからまだ横になっててねー!」

その語録を聞いた瞬間脳が拒否反応を起こしたのかすぐさま起き上がり逃げようとするが、うまく立ち上がれずに赤髪の男に捕まえられた。

「イ、ィヤですっ!!博士!!イヤです!!ヤヤヤ!!!」

私の脳はとても混乱していて、何故こんなことをする必要があるのか。そして何故私は捕らえられていつのかもの謎である。そしてこの赤髪の男は私が思い切りの力を振り絞りに出しているのに微動だにしないのも謎である。

「M、お前はロボットの脳プログラム説明書を見たか?」

「あ」

「ロボットのパーツ類の説明書は教授にあれほど見ろと言われていただろ阿保なのかお前は」

「ごめんね~、ラッキー……」

何故か博士は私のことを抱きしめて悲しげな声をあげる、徐々に博士の体温で心が落ち着いてくる。決心がついた後診察台のような物に寝そべり、メンテナンス、動作確認.....と地獄を見たが博士がまたあのような声をあげるのは見たくはなかったので耐えた。

次に再起動をされた後私は深い眠りに落ちた気がする、そのあと再起動が終わってから何時間か経過していた、体のあちこちがべたべたしていて結構気持ち悪かった。

「ラッキー、色々迷惑かけてごめんね~~」

「博士、体がベタベタしてて気持ち悪いです。」

「ああ、本当!?多分色々内部とか見てて緊張で手汗が出まくってたんだ…」

博士は悩ましい顔をした後に私にこう言った。

「温泉でも入っちゃおう」

「温泉…、とは?」

「温泉はね、日本から古き伝わる……ん~、疲れが取れるいい風呂!」

「…なるほど」

理解が難しかったがなんとか分かった。

「それじゃあ、ダークに車出してもらおうか!」

博士が白色のワンピースを渡し、これを着ておいてね。と言われたが体がベタベタしていて着る気迫もない、でも着ないと外に出られない為になんとか我慢して着た。

「ラッキー!着替えは終わった~?」

「あ、まってください、すぐ終わります。」

少し悩んでいたら、博士がすぐ来たので急いでワンピースを着る。

「じゃあ行こうか!」

と言われ手を引かれた、その手は暖かくまた心が落ち着いた。

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経験の筆記 血糖値爆上人間惨状 @pank_555

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