第20話 親戚の妹
氷竜の鱗とかは売れそうだ。これでラノベを大人買いできる。
根っからの文化系である私だがラノベ系が好きである。
ラノベは日本で生まれたもの。日本に生まれてつくづくよかったと思う。
日本はいい国だ。戦争からも今の現代からかけ離れている。
和食なんてどれだけ素晴らしいものか。健康的で、美味しい。最高。
なんて思っていると、急に空に光のゲートが登場した。
光のゲートとしか言いようがない。なにこれ。
すると1人の少女が出てきた。というより落ちてきた。
慌てて浮遊魔法を使う。最近覚えたばかりだからゆっくりとゆっくりと下ろす。
はてこの子。元の私と似ているような気がする。
青い髪に青色の目。まるで私と対比している。
「ありがとうございます。でもここって...。」
「ここは異世界らしい。私もここに勇者として呼び出されたから。よくわからないけど。」
見た感じこの子は日本人だ。日本語喋っているくらいだし。
「異世界ですか。まさか本当にあるなんて。あ、もしかして3年A組の人ですか!?あのお姉ちゃんがいるんですが、会う前に消えてしまって。それを調査していたときに急に光のゲートが出てきて、吸い込まれたんです。だからよくわからないんですけど、お姉ちゃんはどこですか!」
この子はよく喋る子だ。私も喋らないわけではないけどここまでよく喋る子は初めてだ。関わらないように今までしていたし、正直苦手なタイプとも言える。
でも興味深い話をしている。
確かに私は3年A組だ。やっぱり23人も消えたらニュースになるよね。
「落ち着いて。私は3年A組の生徒だけど、王国から逃げてきたからあなたのお姉さんがどこにいるのかは分からないけど。協力はできる。あなたの名前と、お姉さんの名前を教えてくれる。」
「はい、すみません。焦ってしまって。私の名前は碧日優愛。優しい愛で優愛です。
お姉ちゃんの名前は垢月由香さんという方なのですが。ご存知ですか。」
私は唖然とするしかなかった。ご存知もなにも垢月由香それは私の名前だ。
しかもこの碧日優愛なんて妹はいなかった。
「垢月由香さんとは私は会ったことがないのですが、顔だけは知っていて赤い髪に赤い目という私とは正反対の人です。私の親戚のお姉ちゃんらしくて今までは別に生活していたのですが1度親戚なので会っておこうとなって、フランスから帰国したんですが、こうなってしまって。」
しかも帰国子女。話にも信憑性が出てきた。
確かに私には妹がいるとは伝えられていた。親戚とは聞いてないけど。
顔だけは知っているとはいえ、まあそりゃ今の私を見れば誰だって垢月由香とは思わないだろう。そもそもそのために変装をしている。
ここでバラすと危険がないわけではない。
バラさないとその垢月由香を探すためにこの子は苦労するわけだ。いないのに。
それはちょっぴりの良心が痛む。仕方がない変装を解こう。
「信じてもらえないだろうけど。私が垢月由香本人。でも今の私は変装しているから変装を今から解くよ。」
私の体や髪の色が変わる。久しぶりにこの姿に戻った。懐かしい。
私の親戚の妹である碧日優愛は意味がわからないというような目で私を見てる。
「今の私は王国から追われているから変装する必要があるんだよ。」
「いやいや理由じゃなくて。それって魔法とかですか。」
「そうだけど。」
忘れていたけどこの子は今異世界に来たばかりの少女。
魔法なんて使うのも見たこと無いわけで。そりゃ驚くわ。
「まさか、あなたが私のお姉ちゃんだったとは。」
こっちもめちゃくちゃびっくりしましたけど。
「呼び方ってどうしたら良いですか。」
あー。その問題が出てくるのか。
垢月さんとか垢月としか呼ばれたことなかったから分からない。
「なんでもいいよ。好きな言い方で。」
「では由香お姉ちゃんと言います。私のことは優愛と呼んでください。」
まあ家族だしそれが妥当だね。優愛か。似ているけど。
「よろしくね。優愛。」
なんだか恥ずかしい。名前を呼び捨てで言うなんて親友以来だ。
「はい、これからよろしくお願いします。由香お姉ちゃん。」
「由香お姉ちゃん、今由香お姉ちゃんは何を目標に異世界で生活しているんですか。そして日本に帰ることってできるんですか。」
まだまだ問題があったようだ。
(あとがき)
閑話2から出てくるのが早すぎる。
やっぱり由香の冒険は騒がしいほうがいいと思います。
作者はこういう隠し事が苦手なので、垢月由香の親戚の妹、碧日優愛です。
この子は閑話2のあとがきのヒントで言った対比がポイントです。
名前からして対比してます。垢と碧。月と日(太陽)。
赤髪に赤色の目が由香、青髪に青色の目が優愛です。
(追記)
すみませんタイトルがありませんでした。
本好き少女の異世界攻略物語 めーちゃん @rindalove1102
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。本好き少女の異世界攻略物語の最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます