【閑話2】



「えっ、お姉ちゃんが消えた!?」


お父さんに言われ、私は焦ってしまう。

これから会いに行くお姉ちゃんが消えたとなると流石に驚く。

しかもお姉ちゃんだけではなく、そのお姉ちゃんのクラスである3年A組の生徒23人が昼休みの時間に突如として消えたらしい。

警察は捜査を進めているがまだ手がかりを掴めていない。


「生徒の証言によると、突然目が開けれないほどの光が3年A組からしたと思ったらそのときにはもう誰もいなくなっていたとのことだ。」


流石はお父さん。警視庁でもかなり上の地位にいる人だ。

こんなに簡単に情報が手に入るのは職権乱用かもしれないが今はそれよりもお姉ちゃんの行方が気になる。

噂では神隠しかと言われているが、そんなことありえない。

神とかはあまり信じない系だから。


23人だから誘拐は考えにくい。利点がないから。

でも可能性がないとも限らない。どうしても23人がいないといけない事情があるのかもしれない。


現場検証に行くしかない。私は探偵ですからある程度の権限は持っている。

お父さんはやめてほしいみたいだけど。危険だからだって言うけど。

私はやりがいを持っている。探偵という仕事に。

仕事ではないかまだ小学生だし。でも子役は仕事だから。まあ仕事でいっか。


色々と考えているうちにお姉ちゃんの中学校、公立花白中学校に到着した。


今ここには警察関係者しかいない。

私が建物内に入ろうとすると警察官の人が怪しい様子で話しかけてきた。


「失礼ですが、そちらの少女は。」


「私の名前は碧日あおひ優愛ゆあ。ここの被害者の親戚よ。」


「あの碧日優愛が!?」


「失礼しました。どうぞ中へ。」


焦った様子で中へ通してくれる。私は良くも悪くも有名人だから。

お姉ちゃんのクラスは4階の3年A組。意外と上の階なんだ。

ここだね。

中学校って事件でよく入ったことがあるけど、やっぱり新鮮。


クラスに入るが何もないというより、今までそこにちゃんと人がいたという形跡はある。


お姉ちゃんの席は1番後ろの窓側の席か。特等席に座ってる。羨ましい。

じゃなくて捜査。ペンや本がそのままになっている。

自分で行くなら片付けるから連れ去られた線が妥当だと思う。

一体だれが。私の今までの直感で言うとこの世界の人じゃない気がする。

この世界じゃないと言ってもそれが何かは分からないけど。


他の世界、異世界?

なわけないか。異世界ってラノベの定番でしょ。

こんな現実の世の中であるわけがない。


でも妙な胸騒ぎがする。もしほんとに異世界へ連れ去られたなら?

どうやって探し出すんだ。

そもそも異世界の生き方なんて分かるわけがない。


そこまで考えていると急に教室が光り始め、ゲートみたいなのが見えた。


これは証言と同じ現象だ。

冷静に考えられるのはそこまでだった。

捜査関係者とお父さんから距離が離れていく。

ゲートに引っ張られている!?


呆然としていたお父さんだが異変に気づき


「優愛!大丈夫か。クソなんだこれは。」


お父さんは何回も壁がないはずの所を叩いている。

見えない壁がある。


私はそのまま光のゲートへと吸い込まれてしまった。




(あとがき)


果たしてこの子はどうなるのか。

碧日の時点で気づいている方もいらっしゃるかもしれませんがこの子は誰の妹なのでしょうか。ヒントは対比です。ほぼネタバレですね。

この子はこれからの物語でかなり大きな鍵となります(多分)

テストが終わりました。はい。これで小説読めるー。

投稿をぼちぼちと再開していきます。よろしくお願いします

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