Episode 06 ハロウィンナイトはホラーに染まる

「ケンイチ君、ハロウィンの夜は予定あるの?」


 夜も更けた頃、ケンイチに電話がかかって来る。友達の少ないケンイチに電話をかけるような人は一人だけだ。そんな物好きはミチコ先輩に紹介され、何故か気に入られてしまったマキという女性。マニアックな音楽が好きな自分の話も呆れることなく聞いてくれるのはありがたい事だ。しかしながら押しが強いうえに人の話を聞かない所があるのは玉に瑕だ。それでも許してしまうのは、天真爛漫な彼女の性格ゆえであろう。そして笑い顔がとても素敵に思っていた。まぁそんな事をいうと付け上がるので黙ってはいる。

 それはそうと、1週間後はハロウィンだけれど、まさかコスプレして街を徘徊しようとするのではないよね?そうなったら全力でお断りするけれど……。


「予定はないけれど、コスプレして街を出歩く事はしないからね」

「そんな事はしないよ。コスプレなんてした事ないけど、やっている人は楽しいと思っているのかな?」

「こんな田舎でコスプレする人なんていないよ。これはもう置いといて、何か用あります?」

 よかった、流石にコスプレとかは無さそうだ。藪から蛇が出てくるというわけで無くてよかった。口は災いの元とはよく言ったものだからな。下手な事は言わないようにしないと。

「ハロウィンって言うとホラーを連想させるじゃない。でもホラー映画を見るのは恐いし……。だからせめて音楽だけでもホラーっぽいのを聴いてみたくて。ケンイチ君なら色々知っていると思ってさ。これは、っていうのを教えてくれない?」


 ……、また予想だにしなかった無茶ぶりが来た。正直、ホラーは専門外だ。殆ど知らないジャンルだ。まぁ、それでも少々は知っているけれど。一般人にも多少は知られているものと、マニア向けのもの。う~ん、どう対応すればいいのかな?

「その辺りは詳しくはないけど、まぁいくつかはCDを持っているね。あまり人に進んでお勧めするようなものじゃないけれどね」

「わかった。じゃあ私の家で鑑賞会をしない?ハロウィンの夜をホラーで染めてみたいの」

「へ?」

 更に無茶ぶりが来た。確かに最近はマキさんとは親密になってきたかなぁと思ってはいるけれど、彼氏彼女の関係になったわけではないのに、いきなりマキさんの家に行くなんて……。僕がコミュ障に近い事を忘れてないか?


「ねえ、いいでしょ?もしかしたらハロウィンの日って誰かと出かける予定でもある?」

「僕が人付き合いが苦手だって知ってて言ってるのね……」

「アハハ、冗談。悪気はないよ。でも予定が無いなら一緒にハロウィンを楽しもうよ」

「う~ん……」

 正直、最近のハロウィンのバカ騒ぎに関しては、あまりいい印象を持っていない。ハロウィンといい、クリスマスといい、バレンタインデーといい、どうして日本人は本来の目的を逸脱するような事をするのかと、ケンイチは呆れていたりする。

 とはいえ、マキさんの誘いを断ったら、また後でとんでもないなる事は簡単に予想できる。もっとも、誘いがあった時点でケンイチの逃げ道は無いのであるが。


「わかった。お邪魔する事にするよ。ホラーっぽいCDはあんまり持っていないけどね。それでもいい?」

「うん、ありがと。流石、ケンイチ君よね。当日は楽しみにしているから」

 とりあえず当日会う場所と時間を決めたら、一方的に電話を切られてしまった。まぁ何というか……、マキさんらしいって言えるのかな。これで憎まれないのはどういうわけだと思ってみたりするケンイチだった。



「さあ、ご飯も食べたし、私の家に向かってレッツラゴー♡」

「マキさん、いつの時代の生まれですか……」

 ケンイチは少々呆れていたが、それが解る自分も大概ではないかという事に気が付いていない。兎に角、家庭っぽさが特徴のチェーン店の食堂で早めの食事を終えた二人は、マキの家に向かっていた。家に向かう途中もマキは上機嫌だ。


「ただいま~、お客さん連れてきたよ~」

「お、お邪魔します……」

 緊張して縮こまるケンイチ。ただでさえコミュニケーションをとるのが苦手なのに、女の子の両親に挨拶するなんて無理ゲー過ぎる。陽キャの人は、どんなメンタルしているんだ?と余分な事ばかり考えていた。

 そして出てきたのは、マキの母親らしい人だった。意外にもおっとりとした感じがする。優しそうな印象だったので、ちょっと安心した。

「あら、いらっしゃい。遠慮しないでゆっくりしていってね」

 うん、見た目通りの優しそうな人で良かった。これで本当に安心出来た。

「あれ?お姉ちゃんとお父さんはいないの?何処か行った?」

「多分、ハロウィンのイベントに出かけたんじゃないの?お父さんは単に飲みに行っただけだと思うけど。お母さんも出かけた方がよかった?」

「余計な気を利かせなくていいの。部屋に行くから邪魔しないでね」

「はいはい、仲良くね」

 マキは、ケンイチを2階に連れて自分の部屋にへと案内した。


「お母さんにちゃんと挨拶しなかったけど、大丈夫?何だか気になるんだけど」

「大丈夫、うちはそういうのはあまり気にしないから。ね、寛いでいってね」

 う~ん、若い娘がこう簡単に家に呼んで部屋に入れていいのかと、ケンイチは不安になっている。今までは大丈夫だったかもしれないけれど、いつ襲われても文句は言えない状況だ。『男は狼なのよ、気を付けなさい』と言われなかったのだろうか?

「ねぇマキさん、こう簡単に男の人を部屋に入れていいの?何があるのかわからないんだし……」

「あ、大丈夫よ。信用できると判断した人じゃないと入れないから。ケンイチ君は信用できる人、私はそう思っているから」

「いや、俺だって男だよ。いつ襲いかかるかわからないよ」

「ケンイチ君ならいいのに……」

「え?何か言った?」

「う~ん、何でもない♡さ、お勧めの曲を聴かせてよ」

 マキが最後に言った言葉が、声が小さくて良く聞こえなかったが、多分、大したことは言ってないだろう。それよりも人畜無害のような存在と思われているのは、何だか複雑な気分だ。


「そもそも、何でハロウィンにホラーな曲を聴きたがるんだろうね。何か理由があったりする?」

「最近のね、コスプレしたりしてバカ騒ぎするのって、何だか変だなって思えたからね。友達に聞いてみても『そんな事ないよ』っていう返事ばかりで。まぁハロウィンに思い入れはないし、原点に返ってホラーもいいかなって。ケンイチ君と一緒にホラー映画を見てもよかったけど、怖いからやっぱり抵抗があるし。なら音楽だけでもって思ってさ」

「意外だね。自分以外にも最近のバカ騒ぎがおかしいって思っていたなんて。マキさんと同じ考えかぁ。何か変な気分」

 マキとケンイチ、性格的には合いそうもない二人だけど、時々、同じような事を考えている事を知ったりしてビックリする事がある。やはり似た者同士なんだろうかと。


「とりあえず、これから聴いてみようか」

 ケンイチが用意したのは、ゴブリンの『サスペリア』のサウンドトラック。ダリオ・アルジェント監督によるイタリアのホラー映画の傑作で、「決して、ひとりでは見ないでください」のキャッチコピーは有名。ケンイチがこれを持っているのが、ゴブリンというグループが、イタリアのプログレッシブロックのグループという事もあっての事だか。

 ケンイチが好んで聴いているのが所謂プログレというものである。プログレというのは、クラシックに近いものもあれば、ジャズに近いものもある。勿論ロック寄りのものもあるし、まぁ言ってみれば何でもありの世界だ。極端に言ったら、説明に困る音楽は全てプログレで通じてしまうものだ。何ともいい加減な事だが。


 それは兎も角、1曲目のテーマ曲は一度は聴いたことがあるのでは?と思えるくらい有名な曲であったりする。恐怖の映像と組み合わさった時の不安感は、かなりのものである。

「何か怖い感じの曲ね。これだけでも震えてきそうな感じ。何だか不安になってくる」

 マキは初めて聴いたみたいだけれど、やはり怖いと感じるんだな。まぁ映画を見たら、トラウマになりそうな衝撃的なシーンもあったりするんだけれど。

 因みにケンイチは、『エクソシスト』と『オーメン』の映画を興味本位で見たらトラウマとなり、ホラー映画は敬遠するようになっていた。興味があるのは、音楽の方のみだったりする。特に『エクソシスト』に使われていたマイク・オールドフィールドの『チューブラー・ベルズ』は好きな曲だけれど、これは長い曲の一部を編集された上に、実際の映画には版権の関係で、別に録音されたマイク本人が関わっていないものが使用されていたため、その点については、マイク本人は不快に思っていたのだそうだ。


『サスペリア』のサントラはインパクトがあるのはタイトル曲だけで、それ以外は派手に怖さを感じる曲は少なめなので、まぁ無難に聴けたとは思う。マキにとっては、途中から退屈だったかもしれないけれど。

「まぁちょっと怖かったけれど、大丈夫だったかな。まさかこんなもので終わるわけないよね?」

 折角、数少ないホラーもののCDを持ってきてあげたのに、う~ん、ゴブリンっていうグループの良さはわからないかなぁ、とケンイチは少々残念に思っていた。まぁもっとマニア度の高いCDも持ってきているけれど、聴かせたらドン引きの恐れもあるから、ちょっと躊躇はしている。


「こんなんじゃ満足出来ないから。もっと私を満足させてよ」

 それだけ切り取るとドキっとする台詞を言いながら、マキは挑発をする。ここまで挑発されたら仕方がない。ケンイチはとっておきのものを聴かせる事にした。もう知らないからね。


「それじゃあ、次はこれを。後悔しても知らないよ」

 ケンイチが取り出したのが、Devil Dollというスロベニアのメンバーが中心のグループの 『Sacrilegium』という1992年に発売されたアルバム。白地に不気味な椅子のようなものが描かれ、横にタイトルが記されているシンプルなジャケットだが、生身は40分以上で1曲のみ。まるで演劇のような音楽だ。リーダーのミスター・ドクターによる捻くれたような、不気味さを感じるボーカル(恐らくボイスチェンジャーの一種を使って声を加工している)、次の予測が出来ない位の展開、それも終始、不気味な雰囲気で覆われているような、まさにホラーな一品。熱狂的なファンは今でもいるくらいの傑作だ。勿論、一般的ではないけれど。可能ならCD、出来ればアナログ盤とかを入手して、アルバムの中に描かれているホラーな感じのアートワークも楽しみたい所だけれど、なかなか入手は難しくなってきているようだ。


「ナニコレ、コワイ……」

 流石のマキさんも声が片言になっている。冒頭から衝撃的な不気味な演奏だからなぁ。少々マニアックな選曲だけれど、マキさんが満足してくれるならいいだろう。っていうか、マキさん、呆れているんじゃないよね?教会風のオルガンの演奏からストリングスの演奏になったかと思えば、まるでヘヴィメタルのようなギターがかき鳴らされたり、それでいて曲として破綻していないのだから、この構成力は驚嘆の一言だ。さっきからずっと黙っているけど、嫌なら演奏を止めるよね。そのまま二人で演奏を聴いていた。

「これで終わりかな?」

 40分以上にわたって演奏されてきた曲も終わった感じだが、その後は無音部分が続く。そして……。


「何ていうか、凄かったね。多分、紹介してくれなければ一生聴く機会は無かったと思うよ。どうもありがとう」

 意外や意外、ドン引きされると思っていたのに、マキさんには好意的に受け入れられたらしい。絶対、聴き始めてすぐに拒絶されると思っていたのに、もしかして好みの音楽の波長が似ているのか?ケンイチは何とも表現しづらい気持ちとなっていた。


「そろそろ遅い時間になってきたから御暇おいとまするね。明日も早い時間から講義があるし」

 アルバム2枚で2時間以上聴いていたから、もうすぐ夜の9時になりそうな時間だ。流石に帰らないといけない時間だとケンイチは判断している。

「え~、折角のハロウィンの夜なのに。私と一緒にいるのはイヤ?」

「そ、そんな事はないけれど……」

「じゃあ、もう少し一緒にいようよ。他にはないの?」

 何故かマキはケンイチの側に来て密着している。雰囲気も妖し気な感じになってきた気がする。これはマズいのではないか?

「ねぇ、もっとぉ……」

 これはちょっとじゃなくてマズいかも。確かにマキさんとは相性はいい感じかもしれないけれど、まだそういった関係は考えていない。どう逃げようか?

 仕方がない、これは聴かせるつもりで持ってきたわけではないが、使うしかないか。


「電気を消していいか?」

 ケンイチは照明を消すように促した。

「うん……、わかった……」

 マキはリモコンを操作して照明を消した。辺りは真っ暗でほとんど見えない。

 ケンイチはCDプレイヤーの場所とボタンの配置は把握しておいたので、暗い中でも操作が出来た。そしてある1枚のCDをセットする。

(今度こそドン引き間違いなしだろうな)

 ケンイチは、そんな事を考えながらプレイヤーのスタートボタンを押した。


「なに……、これ……」

 真っ暗な部屋に流れる不気味な声。申し訳程度に流れている音もまた不気味だ。そして突然に絶叫の声がスピーカーを震わせる。

「やだ~~~~~~~~!!!」

 流石のマキも怖さのあまりに叫んでしまった。

「ケンイチ君、どこ?」

 暗い中では、ケンイチがどこにいるかわからない。そしてスピーカーからは、更に不気味さを増した音と、恨み言を言っているかのようなボイスが聴こえてくる。そして……。


「わ~~~~~~!!!!」

 マキの耳元で突然、大声が聴こえてきた。勿論、犯人はケンイチなのだか。ケンイチがマキの耳元で大声で叫んだのだ。マキとしてはたまったものではないだろう。

「もうヤダ~~、止めてよぉ」

 もう半泣きのマキの声が聞こえたので、流石に可哀そうだと思って、ケンイチはプレイヤーのスイッチを切り、照明を点けた。

「怖かった。ケンイチ君のばかぁ」

 マキはケンイチの肩をポカポカと殴っていたが、勿論、痛くはない。代わりにケンイチは、マキの頭を撫ぜてあげていた。これで落ち着いてくれればいいけれど、やっぱり少しばかり、やり過ぎたかなぁ?


「それじゃ、時間も遅いからもう帰るね」

「ちょっとちょっとぉ、か弱い女の子をこんな状態にして帰るっていうの?落ち着くまでもう少し付き合いなさいよ」

 マキさんの『圧かけて』には逆らえるわけもなく、ケンイチはマキが録画してあるドラマの、まだ見ていない回のものを一緒に鑑賞させられた。マキさんはこんな状態で頭に内容が入って来るのだろうかと、余計な心配をする。結局、帰るのは夜10時を大きく過ぎた時間だった。

「遅い時間まですみません。お邪魔しました」

「よかったらまたいらっしゃいな。これ、持って帰ってね」

 マキさんのお母さんに帰り際の挨拶をしたら、何故かお菓子の詰め合わせをいただいた。別にハロウィンのお菓子を貰うつもりで来たわけではないんだけれどなぁ。そういえば、出かけているというお姉さんとお父さんは帰ってこなかったなぁ。まさか午前様なのか?


「今度はもっとロマンティックにね。おやすみ」

 マキさんから熱い視線を浴びて、ケンイチは家へと帰っていった。最後はあんなことをしたのに、何で好感度が上がるのかなぁと、釈然としない気持ちだった。マキさんとの不思議な関係、何だか更におかしな方向へといったような気がするケンイチだった。




 ○○○○


 何だかマニアックなものは、全てケンイチ君に押し付けちゃえ、っていう感じで、Episode 03の初登場から、早くもマキとケンイチのコンビを再登場させてしまいました。この二人だと話がよく進む感じですね。今後もマニアックなネタの時には登場すると思います。


 ホラーっぽい感じのもの、作中でも書いたように、自分も映画はトラウマ気味なので音楽を聴くぐらいです。作中に出てきたゴブリンというバンドは、ライブは見た事はないですが、創設メンバーの一人の、クラウディオ・シモネッティがメンバーの別バンドはライブを見た事がありますね。しかしながら、2024年の7月にシモネッティズゴブリンの来日公演があったんですよね。VIP席が35,000円、ここでしか入手出来ないライブCD付きの券が15,000円と、ちょっと手が出せませんでした。この値段だと、おいそれとライブには行けないですよね。貧乏なのが悪いんだけど……。


 https://www.youtube.com/watch?v=Ot7HizqUURo&t=18s


 Devil Dollというグループは、まぁコアなプログレマニアしか知らないだろうけれど、初めて聴いた時は本当に衝撃的でした。1920年代ぐらいの古い映画の影響はあるとの事ですが。まだ未確認ですがインタビューにて、J.Aシーザーの『身毒丸』が好きなんだと語っているのだとか。成程、シーザーと同じような匂いを感じたのはこの為だったのですね。

 ホラーが好きなら全てのアルバムを聴くべきですが、事実上の最終作である『怒りの日(Dies Irae)』は自分もお気に入りです。残念ながら、現在は全て入手困難ですが。まぁ怖いものが嫌いな人は聴かない方がいいと言っておきます。


 https://www.youtube.com/watch?v=Hech3iIMroM&t=7s


 そして最後にケンイチが聴かせたアルバムですが、日本のアンダーグラウンドシーンの最重要人物の一人である灰野敬二さんによる『滲有無にじうむ』というタイトルのアルバムです。灰野さんは内外を問わず数知れないぐらいの人とアルバムを製作しています。その中でも『滲有無』は最もダークな演奏とも言われています。

 嘗て『笑っていいとも』でB'zの『RISKY』のCDから全く関係のない不気味な音が聴こえてきて来たという、多くの人にトラウマを植え付けたと言われるネタがありましたが、このアルバムが元ネタです。(探せば当時の映像もまだ残っていますね)

 スタッフの人のヤラセなのか、CDを送ってきた人の悪戯なのかは今となってはわかりませんが、『滲有無』を発売していたのがモダーンミュージック(PSFレコード)というインディーズの会社で、大手の会社の音源と混同するのは考えにくいでしょうね。


 一応、ケンイチが持ってきた音源のリンクを貼っておきます。これを聴いて不快な気持ちになったと文句は言わないでくださいねと、一応取扱注意でお願いします。



 Goblin『Suspiria』


 https://www.youtube.com/watch?v=pGsckJnx0mE&t=1667s


 Devil Doll『Sacrilegium』


 https://www.youtube.com/watch?v=DgD5xcr1FM0&t=2935s


 灰野敬二『滲有無』


 https://www.youtube.com/watch?v=-eCIKLigI2U


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音楽が好きな人に悪い人はいません 榊琉那@屋根の上の猫部 @4574

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