核家族の乳幼児の子育ては本当に大変!!
お父さんの悲哀がもの悲しくて、それなのにたまに笑えるモノローグが現れる。そんなお話しが面白い。
このエッセイはなぜここまで心にささるのか?
同情?いや違う。私は見たこともない、赤の他人にそこまで同情するほどお人好しではない。
この気持ちは・・・共感だ。
共感だから、読後に思わず応援したくなる。
『限界ワナビお父さん』!作家デビューの夢と家庭との両立を叶える為に、頑張ってください!
いや、『お父さん』はすでに十分以上に頑張っていますよ!
今後はリフレッシュしながら、創作活動を楽しんでください。
世のガンバルお父さん方(お母さん方も)!!
面白いから読んでみてね♪
多忙過ぎる育休生活の端々から時間を削り出し、ライトノベル新人賞への応募作を書き続け、送り続ける男がいる。“限界ワナビお父さん”——彼の2023年は、受賞できぬまま終了したが、それでも彼はパートナーである“お母さん”に説明という名の言い訳を重ね、頚椎椎間板ヘルニアをおして愛娘(0歳)と遊び、家事もこなして書き続けるのだ!
著者さんの生き様は凄絶です。不惑間近の男性ですから、社会人として家庭人としてあるべき姿がある。それを知りながら夢を追い続けるため、彼は自身を磨り減らして務め、努めるのです。ここまでしないといけないのか!? というレベルで。
しかしですよ。文の端々から、大変な生活をおもしろく綴ってやろうという意志とそれを楽しんでやろうという意気が感じられて、目を惹き込まれるのですね。ただの自分語りに堕とさないぞという作家魂の輝き、それこそが本作最大の魅力なのです!
凄絶さをすらネタにして綴られるお父さん奮闘記、落ち込んだときこそ読んでいただきたく!
(新作紹介「カクヨム金のたまご」/文=高橋剛)