異能に開花した俺は今日も平和を守る。
夕日ゆうや
異能力者
空中に存在する水分子を高密度空間に集める。
集中した水分が圧縮されていく。
やがて、分子の構造が変わり、水は氷へと形を成していく。
「くらえ!」
俺は木に向かって氷塊を飛ばす。
木は絶対零度の氷のつぶてを受けて、バラバラに砕け散る。
使える。
俺には異能が使える!
その厨二病をくすぐる事態に俺はテンションが上がっていた。
これで悪い奴らをやっつけるぞ!
ともならずに、俺は毎日平凡な日々を送っていた。
異能が使えると分かって一ヶ月、練習をする程度で特に何もしていない。
でも異能について分かってきたことがある。
それは自然を理解し、分析することで、より具体的なイメージができ、それが結果として異能に結びつくのだと。
氷塊を尖らせるのも、お椀型にするのも、イメージによるところが大きい。
ただ、大きなものを作るにはかなりの想像力が必要となり、結果かなり疲労する。
この異能を使うときがくるのだろうか。
それこそ、この高校にテロリストでも攻めてこないかなー。
まあ異能がバレて研究所送りなんてアニメをごまんと観てきた自分にとって恐るべき結果なのだけど。
そんなことを思いながら、俺はペンを回して、授業に耳を傾ける。
異能に開花した俺は今日も平和を守る。 夕日ゆうや @PT03wing
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