ガランダリシャ王国連合 出身プレイヤーキャラクター設定有

         ガランダリシャ王国連合


 リルガミンの南にあらゆる人跡を拒むかの様にそびえる他界山脈をこえた大陸の南端、山地が直接海に切れ込んだような土地や海に浮かぶ無数の島々にすみつき海に生きる人々の国がガランダリシャです。


 ガランダリシャの地形の大半は山がちで更に強烈な日差しが照りつける為農業に向いた土地はほとんど有りません。このこととガランダリシャ人の天性の冒険気質があいまって、ガランダリシャ人ははやい時期から海へと出ていきました。ガランダリシャ人は勇敢かつ優秀な船乗りで一部の者は暗黒大陸にも交易の足を伸ばしていると言われています。


 リルガミンが世界を席巻したときも北の山脈がガランダリシャの独自の文化を守る盾の役割をはたし、リルガミンの干渉を最低限に留めたのです。 ガランダリシャはその名は王国の連合ですが実際は氏族の連合といえるでしょう。そもそも別族である氏族は絶え間なく訪れた外からの脅威に対してひとつにまとまる必要があると感じ氏族同士で定期的に会合を開いていました。これが現在のガランダリシャの直接の原型となり160年ほど昔に〝王国連合〟を名乗るに至って周辺諸国もガランダリシャを国家として認めました。


 ガランダリシャには少ない平野の中にある湖の中の島につくられた連合の中心地、湖上都市ポセイダルは同時に海神を奉る宗教都市でもあり、海神ポセイドンの神殿には奉納された宝物が山と積まれています。湖は内陸海につながっており湖で大型船が通行するに十分の水深と広さがあります。またポセイダルにははるか南から運ばれた珍しい木々などが植えられこの都市の印象を一層強くしています。


 ガランダリシャでは政治的あるいは経済的に重要な問題は王同士の会合つまり氏族の長同士の会議で討議決定されます。単独の支配者は存在しませんが会議をまとめる議長役の王が一人おりその役は4年ごとに王たちの選挙によって選ばれます。現在のまとめ役はテュライマ=ディーダリシャ女王です。各氏族はほとんど独立国家と言っていい権限を有していることと山がちの地形からくる移動の難しさのため、ガランダリシャの文化は国ごとに様々に分化していきました。リルガミンやバラビアの文化を積極的に吸収する国もあれば、昔からの生きかたを頑に守る氏族もあり、文明の度合いも土地によって相当ちがってきています。


 ガランダリシャ人は男性は日に焼けた褐色、女性は透き通るような琥珀色の肌が印象的な人々です。髪と瞳は様々ですがもっとも多いのは茶色と金髪です。体格はさまざまですがみな均整のとれた身体つきをしています。彼らは楽天的で明朗快活な人で作法や礼儀といった事にはあまりこだわりません。立ち止まって考えるより行動することを好み、物事を深く考えたりくよくよ悩むことは自分たちにふさわしくないと思っています。彼らはねっからの水夫であり冒険者であり、一つの所に一日中こもってられるのは気違いか死人だけだというのはガランダリシャ人の口癖のようなものです。


 彼らはまた海に生きる人特有の迷信深さと信神深さをもった人々であり、全ての物事に神々が介入していると考え占いや託宣から神の意思を読み取ろうと必死になることがよくあります。もっとも他の文化を積極的に取りいれている人々の中にはそうでない人もいます。しかし〝迷信的でない人〟でもことあるごとに神や神話を引き合いに出して話をする人がほとんどです。


 ガランダリシャの海岸や島々は山地が直接海に切れ込んだ様な所がかなりの部分を占めます。その為海岸線は複雑にいりくみ崖のような地形が多く天然の良港となっています。無数のこの様な場所の中には海賊や密輸商人、難船略奪者(船を故意に難破させて積み荷を略奪する者)のアジトとなっている所もたくさんあり不用心な商船が通りかかるのを待ち構えているのです。商船を襲うのは海賊だけではありません。普段はただの漁師や村人や、地方の(或いは中央の)有力者の中にもこうした「荒っぽい稼ぎ」を行う者がいることは言わば公然の秘密です。


 南の海には大小様々の島が無数に浮いています。やはり大半は山がちでこうした島にもの人々は暮らしていますが文化や価値観はやや大陸より古めです。


 少ない農業にむいた土地ではガランダリシャ特有の高度差のある地形を利用して様々な作物が作られています。その中には元々ガランダリシャに無かったものもたくさん有り、交易によって運ばれてきた乾燥や日照りにも強い作物を植える事でガランダリシャの農業は少しずつ発展してきました。量は決してたくさんとれる訳ではありませんがガランダリシャの一般の食卓に彩りを添えるくらいの量は確保されています。


 その中には我々の世界のサトウキビやヤシの類からオレンジ、ライム、レモンといった柑橘類、更にある種の米も栽培されています。葡萄やいちじく、オリーブなども作られ特に葡萄からは良質のワインができることで有名です。ガランダリシャでは醸造酒が比較的豊富で、ワイン、ビール、エールの他にヤシ酒やハチミツ酒、米からつくった焼酎、ミルク酒などが安く手に入ります。また、流通量は少ないですがサトウキビを蒸留したラム酒などもつくられています。ガランダリシャの他の土地では主に山羊や羊といった家畜の放牧が行われています。


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Mガランダリシャ人には現在でも人魚などの海中種族と交流を行っている者がいる。


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ガランダリシャ出身のプレイヤーキャラクター


クロード・ルベウス・ジェマ 人間(ガランダリシャ人) 男 香辛料売り(シャーマン セージ)

                       プレイヤー みのぐちし


南の海の民の国、ガランダリシャにチャ・ザ神の教えを広めに来た父親と地元の商家の娘だった母との間に生まれた彼は、どちらかと言えば体が弱かったせいもあって友達と駆け回るより自然の中に一人いることや家で商いの本を読んで暮らす事を好んだ。


 幼い頃から商いに親しみ、海に囲まれた自然の中で育ち鋭い感受性と類稀な霊感の持ち主でもあった彼は長じて精霊使いの力をも身につけるに至る。普段は旅回りの香辛料売りをしながらチャ・ザの教えを広め歩いている。


 商人としては口の巧さでなく品の質で勝負するタイプで大きな儲けを夢見て野心的な一代の賭けを打つような事はしない。或いはその様な事など考え付かないだけなのかもしれないが。日々を穏やかに暮らせれば文句のない、口数は少なくおとなしいが素直で曲がった所のない誠実な青年。

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