国設定 〝新興軍事国家〟トレボー王国 プレイヤーキャラクター設定あり
軍事国家トレボー王国
* * *
近年中部に台頭してきた新興の軍事国家トレボーはそもそもは中部平原の一小国にすぎませんでした。それが現在東部はおろか西方全てを呑み込みかねない勢いで領土を拡大してきたのです。トレボー王国の前に滅ぼされたり服属を余儀なくされた国は数えきれないほどです。”狂王”とあだ名されるトレボーは飽くなき征服欲と天才的な戦略政略を駆使して恐るべき速さで領土を拡張してきました。現在竜殺しの英雄が建国したことで名高い大国ヴェンタドールもその勢いに押されつつあり、最古の帝国リルガミンすら実質トレボーの支配下にあることは周知の事実と噂されているのです。
"狂王”トレボーはいまから20年ほど昔に、北部の草原の国ガルダリスの一貴族の家から、王国とは名ばかりのこの小国に婿にやってきました。ガルダリスの一公国の四男であった彼は、その才を見込まれながらガルダリスの宮廷でも様々な爆弾発言や問題行動を引き起こし、その行状は君主たる大帝までもが持て余す始末でした。
たまたま血のつながる小国から娘にふさわしい結婚相手をとの依頼要請を受けた大帝はこれ幸いとばかりにトレボーを推薦し押しつけてしまったのです。意外にもトレボーはすんなりとこの婚姻を了承し、代わりに自分の家来と領地を大帝に買い取らせ、わずかの家来と膨れ上がった財産をもってガルダリスの宮廷を去りました。無論親元の公爵はこの実の子の勝手な行動を憤りましたが、すでに後の祭りでした。
婿入りしたトレボーは大金をはたいて人材を集めはじめました。因習に縛られた国の中で彼は決して焦らず着実に自分の力を浸透させたのです。説得、買収、謀略などで反対者の勢力をそぎ自らの権力基盤と国の礎を固めていきました。結婚後7年が経ち病気がちではありましたが美しい妻ロウイーナが死んでから、トレボーは矢継ぎ早に国内の改革を押し進めていきます。税制度の変革、新しい宗教の容認、貴族の特権の削減排除、既存のギルドの特権を廃し新たな商人を呼び寄せ、人間以外のデミヒューマンたちを次々に責任ある地位にとりたてていきました。そのあまりの速さに反対派は有効な対抗策はおろか事態の把握すらままならぬうちに国内から駆逐されてしまいました。
僅かのうちに国内の整備と経済の確立を成し遂げたトレボーはいよいよ最後の仕上げと野望の第一歩として軍隊の整備に乗り出します。それまでの貴族中心の軍を改め志願した一般人を軍の中核に据えることにしたのです。またデミヒューマン達の協力も得てトレボ一軍の戦力は増大していきました。人材も有能な戦略家や一騎当千の武将らがトレボーのもとに集まって日に日にトレボー軍の陣容は厚みを増していきました。
トレボー軍は放逐した反トレボー派の貴族を支援しているとの名目で隣国に攻め入りました。既に内応工作によって分裂していたこの国はあっけないくらい簡単にトレボーの前に膝を屈してしまいます。これがトレボー軍の初陣となりました。
トレボー王国は幾度かの重大な危機にみまわれましたが、それらを打ち破ってきました。トレボーは巨大なトレボグラード城塞を造り上げ、中部の国々を統一し、自国がリルガミンやヴェンタドールにもおとらない国になったと考え世界征服を公然と主張しはじめました。現在トレボー王国は大規模な軍事作戦は行っていません。しかし新たな戦争が近いことはしばしば噂になります、そしてそれはあながち根拠のない話ではありません。トレボーの常軌を逸した布令として知られる大魔術師ワードナの迷宮探索も全くの偽りではなく多数の冒険者達が〝狂王の試練場〟とあだ名される迷宮に、近衛兵にとりたてられることを夢見て挑んでいるのです。
トレボーは現在40半ば、身長2メートルに近い横幅も広くがっしりとした筋骨たくましい偉丈夫です。髪は黒くかつては白かったであろう肌も日に焼け黒くなっています。彼は幼小の頃から少し前までガルダリスを服属させていた草原の騎馬民族とその歴史に異常な程の興味を示しておりその為彼には遊牧民の血が流れているのだと有ります。トレボーや周辺の中部の国は草原が広がっています。特に河の傍の土地は豊かで良質の麦や穀類が沢山とれます。住人はごく平均的な体格の持ち主が多く肌は白、髪はくすんだ金髪が半数近くを占めています。瞳は様々ですが茶もしくは青が比較的多いようです。性格はどちらかといえば無口でおとなしく、ですが勤勉です。
軍は、治安軍、参謀軍、特務軍、攻撃軍、防衛軍、水上軍、非常軍、近衛軍から成ります。さらに兵科によって分類されます。
M ワードナの護符はトレボーにとって強力な味方だが絶対必要ではない、どちらかと言えばプライドが傷つけられた遺恨の方が大きい。
M トレボーには微かだが確かに遊牧民の血が流れている、彼はそれを自覚しており一代で大陸を席巻する国を征服し作り上げた騎馬民族の英雄王に、自らを重ねており、そうなりたいと思っている。
M 護衛軍(近衛軍の一部隊)
治安軍:警察、公安部門を担当する警備兵軍ですが、他の国より重装備で他の軍と基礎訓練が共通の為高い訓練を受けています。トレボー王国には他の公式の警察組織は存在しません。いざというときには、戦争に組み入れて戦うべく組織されており、国境付近では時々実際に他国との戦闘に参加します。この軍に限らずほとんど全ての軍は基礎訓練が共通であり、攻撃軍が治安軍の役目を努めるなどかなり融通のある対応ができるのです。
参謀軍:トレボー軍の頭脳です。戦略、戦術、作戦を計画し、人事や軍財政、戦史記録、補給計画等に関わります。軍事地図の作成、城塞の建築、世界情勢の分析、それに伴う事務処理もここが担当します。
特務軍:遊撃軍や特殊部隊、破壊工作、スパイ、暗殺者などの特殊任務を司る部門です。魔術師も参加しています。また、山岳や谷地などの特殊な地形での戦闘部隊や少人数での特殊活動を行う部隊が大多数で、最大でも戦術規模の部隊構成となります。またそれなりに腕の立つ、特殊な才能のある、いわゆる冒険者の様な少人数の戦闘単位をつくる小グループの傭兵もここに配属されます。(つまりある程度の腕(又は特殊な才能……絶妙のチームプレイや、多様な種族から構成されるなど、がある冒険者はここにパーティごと雇われる)斥候員/偵察兵科もここの所属で、訓練はここでまとまって受けますが実戦では攻撃軍などと少人数でまとまって行動します。
攻撃軍:更に重騎兵隊、軽騎兵隊、攻城部隊、長弓部隊に分類されます。騎兵が中心です、数は少ないですが中騎兵も存在します。攻城軍は城を守る時にも活動します。部隊は例えば第2重騎兵隊なら、攻撃第2重騎兵軍と呼ばれます。もっとも通称の方がよく呼ばれますが、両方並べて言うことも多いです。また、長弓部隊と攻城部隊は防衛に関わる事も多いため独立兵科とすべきという声が高まっています
防衛軍:中歩兵隊、重歩兵隊、長槍歩兵隊、重装歩兵密集隊、攻撃軍とは逆に歩兵が中心です。全軍の中でもっとも大部隊でありトレボー軍の主力部隊です。やや地味めの印象がありますが、攻撃軍とともにトレボー軍の主柱でありその強さの根源です。その名の通り防衛戦闘を主眼とした軍ですが攻撃にも軍の主力として参加します。ただし、組織の上では防衛軍に入りますが、重装歩兵密集隊は攻撃防衛両方の部隊として活動します(数は少なめです)。また民兵が招集され組織された場合、ここに配属される事が多いでしょう
非常軍:名のある傭兵隊長などに率いられたそれなりに大きい部隊がここに配属されます。腕の低い或いは素人の傭兵はそのまま防衛軍や攻撃軍などに訓練の後組み入れられますが、しっかりと組織された自分の部隊を持って雇われにくる隊長達は自分の部隊が崩れる事を好みません。従ってこの部隊は傭兵軍の集合です。王国に志願した一般人はここに配属される事はまず有りません。また、戦時は別として平時ここの軍の規模はそう大きいものではありません。戦時にしてもひとまとまりの「非常軍」として戦うのでなく、各傭兵隊ごとに王の指示を受けて戦います。
水上軍:それほど大きくありませんが、近年拡充が計られています。
近衛軍:トレボー直属の精鋭部隊です。攻撃、防衛、など一通りの兵科を揃えており、戦時には他の軍から部隊を招集しさらに大きくなりことも有ります。貴族が多いのも特徴ですが一般より取り立てられた者や亜人も結構います(実力があることを示さねばなりませんが)。
参謀といった例外を除けば、各軍が単独で動く事は少なく、大抵共同して動きます。そうやって編成された部隊を第#軍とのみ或いはただ@@@軍と称します。
* * *
プレイヤーキャラクター
ココル・ヘックス 人間(トレボー王国人) 男 士官候補生
プレイヤー いとけんちゃん
軍人の父と商人の母のもとに生まれた彼は、典型的な軍人であった父の生き様に憧れ、幼い頃から父に連れられて狩りや軍人の訓練を受けさせられ、自身そうすることを好んできた。軍人として非のうちどころの無かった父にココルは大きな影響を受け、自身の目指す目標と生き方を見たのである。
士官であった父が戦死し、母方に引き取られた後もその思いは消えなかった。16の時、家に残って家業を継いでほしいと考えていた母親の反対を振り切って軍の士官学校に入学。しかし軍事訓練の一環として参加した一戦争で、不意を突かれた味方は壊滅的な敗北を喫し、彼自身は辛くも生き延びたが骨にまで達する幾つもの酷い怪我と除きがたい恐怖を植えつけられることとなった。国に戻った彼は再び軍役につくことを王に許され、再び軍人としてトレボーに仕えだしたのだが……。無口で、実直な、思いを内に秘めるタイプの典型的な中部人。
ダリス・フォン・ナイトハルト 人間(トレボー王国人) 男 密偵
プレイヤー くぼし
トレボーの軍偵・密偵として歴代働いてきた貴族の家系に生まれた彼は、生まれながらのスパイでありまた暗殺者でもある。表立つよりも影に生きるべく教育を受けた彼は、冷徹非情の精神を仕込まれ、任務の為に鍛えられた肉体をもつ正に殺人機械となったのである。やせた大柄な体をもち情報収拾よりは暗殺・戦闘向きと判断され、その様に訓練された。トレボー王城に潜入したスパイを捕らえた事も有り、その才能は実家でも高く評価されているが、一部では彼がスパイにあるまじく、大金を得たり、名声を得たりといった事に引かれ目立ちたがる傾向を危惧し、任務の為ならば命をも捨てねばならない家訓を理解しているのかとする向きもある。もしかすると彼は、その家訓に反発しているのかもしれない。
* * *
Mはゲームマスターの知っている情報、プレイヤーキャラクターが知っていてもおかしくは無いが、基本的に知らせない。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます