少しずつ壊れていく、 少しずつずれていく、 少しずつおかしくなっていく

まだ怪異が完全には明らかにされていないにも関わらず頭の奥でパイプオルガンの不協和音が音を加えながらえんえんとなり続けているような、ぞっとするうすら寒さを感じました。

手記形式で綴られる過去を追体験する形式で語られる物語。

少しずつ壊れていく、
少しずつずれていく、
少しずつおかしくなっていく、
少しずつ狂ってゆく、

そんな話が一歩、また一歩、背後から近づいてきて、すうと真後ろに立つかのような、まるで百物語のような寒気に襲われます。コワイ……