これから

 魔王軍をどうするか。

 魔神に問われた僕は首をかしげる。


「本気を出せばすぐに終わるな」


 戦力は揃っている。


「だろうな」


 僕の言葉に魔神が頷く。


「んんー、まぁ、いいや。別に魔王軍とか興味ないし。わざわざ僕が動くのも嫌」


 わざわざ自分の勢力を上げて叩き潰すだけの価値があるかと言われれば否である。 

 悪魔に竜に魔女に魔神だ。

 表に出せるような人員でもないし。

 

「たとえ、僕は何であろうとも、どれだけの力をも持っていようとも関係ないよ」


 この世界に来てから僕の在り方はずっとたった一つである。

 これからも僕はただ、その在り方に従って歩いていくだけである。


「魔法を極めたい、ただそれだけだ」

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悪役貴族に転生したけど魔法を極めたい!~努力なしでも最強クラスの悪役貴族が努力の果てに最強魔法使いとなった結果、ゲームのヒロインたちが押し寄せてくるようになった件~ リヒト @ninnjyasuraimu

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