ゲーム内の悪役貴族ロサリアの身体に転生してしまった現代人の話。
タイトルにある「敵がプレイヤー側よりステータスが高い」なんてこと、そんなに珍しいことじゃないだろうと思ったが、それはパーティ制で敵一人を全員でタコ殴りする前提の考えか。
よく考えれば汚ねえよなあ、あいつら自分から言ったもん勝ちの正義を掲げれば敵をリンチしても許されてんだから。
さて、本作が他の悪役転生ものと一線を画すというか違うのはやはり、ロサリアが一片の贅肉もなく引き締まった肉体を持っているところだろう。鍛え抜かれた漢の肉体美は3話のお風呂シーンで披露される。男でも見惚れるほどのギリシャ彫刻のような完成された美を誇る芸術作品だ。
生まれついての魔法の才能とかはともかく、身体は鍛えなければ仕上がらない。彼は、常日頃から相当ストイックに努力しているのだろう……。
そんな努力家なのに、なんかすごい悪いのに思考を乗っ取られて悪役への道を歩くことを余儀なくされたのがゲーム本編のロサリアだ。まあ、それと転生した主人公の魂が中に入ってる状態とどう違うのかは分からないけど。
とにかく、このような理不尽が許されるはずがない。
頑張れロサリア、重要なのはステータスじゃない。その美筋こそがお前が頂点に立つ人間であることの証明だ。凡俗どもに教えてやれ、鍛え上げられた至高の肉体が持つ究極の美と力を!