主人公の涛淳は、『命数筆』という不思議な筆をつくる職人の弟子。
彼は、師匠から貸し筆とその貸し賃を回収してくるように命じられます。
借主のもとに出かける涛淳ですが、簡単には回収できない事態が……
本作は、中華風の世界を舞台にしたファンタジー小説です。
この世界には『色命数士』という『命数筆』を使って、不思議な力を使う人たちがいます。
涛淳が貸し筆と貸し賃を取り立てるのも、この『色命数士』から。
この『色命数士』の設定がしっかり作りこまれていて、短編とは思えない読みごたえがありました!
師匠がいい性格してて、わたし好みでした(笑)
涛淳もただの美少年じゃなくて……
本作がお気に召したら、同じ作者様の『月桂の筆 ~八色の命の光を灯す者~』もおススメ☆
この作品と世界観を共有する長編で、さらに壮大な『色命数士』にまつわるお話が読めます☆
筆職人である師匠に「貸筆」の回収を命じられた少年、涛淳。
筆とは、どうやら『色命数士』と呼ばれる特殊な職に就く人々が使うもののようです。
早速、涛淳は筆の行方を求めて、色命数士達の修行場へと向かうのですが……。
とにかく、すごく楽しいお話です!
涛淳の意外な正体に、『色命数士』が見せる術の見事な色彩美。
コミカルなキャラクターたちの掛け合いと鮮やかな色彩の世界が、あっという間に読者を惹きつけます。
特に、長編『月桂の筆』を読まれた方には、この短編はご褒美以外の何物でもありません。
この短編に興味を持たれた方は、是非『月桂の筆』も堪能いただければと思います。
美青年たちが描く、めくるめく色彩の世界が出迎えてくれますよ♡