天使の血清決戦

稲嫁夢葉

第1話 新しい時代、欲しい日常

2XXX年、何も変わらない日常、たとえいくら技術が進歩したとしても、一つ、また一つ壁ができた、それでもみんな自分の壁を乗り越えて今があった。

しかし、声がそれを壊した。

大きい声?小さい?男の声?子供?女?人によって聞こえる声はすべて違った、人々は声を聴いた瞬間、人類皆、動きを止めた。


「人類よ、2000以上前、一人の男に力を与えた、そしてお前たちは、それから時を刻み続けた、今から一週間、人類から選び、今度は存在かけてもらう、その時が来たとき、空は昼になり、つかい達が覆っているだろう」


声は消えた。それまであった空気も消え、息を大きく吸った。そして、

そして全人類は地に足をつけた、圧倒的な力に絶望をしたのだ。


そして一人が口を開いた


「神からのお告げだ、」

その近くにいる人は皆その人を見た、空を仰ぎながら、絶望したその顔が、すべてを悟ったように空を見るその目を。そして周りの人も口々に言う。


「神様がいた」「きっと見放したんだ、」「私たち死ぬの?」

「神なんて信じないぞ,,,」「なら今のは何なんだよ!」

「いまのかみさまなの、?こわいよ」「違うわよ、きっと何かの、」


この事態に世界各国が動いた。その場でも神からのお告げというものがいれば、宇宙人からの直接的な侵略だというものもいる、新たな兵器の攻撃ともいわれた。

しかし、人類に残された時間は1週間という少ない時間だけ。

政府はこれを宇宙人が人類に干渉してきたものだと発表、そして侵略に対応できるように、民間人はシェルターに避難、兵器で対応すると声明を出した。


そうして迎えた一週間後、人類が待ち構えていたものは、ヒト型の輝くものだった。 

前ぶりもなく表れたそのヒト型からはとてつもない光がでていて、あたりは明るくなり、まるで昼のようだった。そんな存在が、空をずっと空の奥まで覆いつくしている。


その姿を見たその場にいるものは全員立ち尽くした。

そのヒト型の生き物?は背中におお大きな純白に輝く翼をもち、手を前で組んで、まるで祈りをささげているようなポーズをしていた。その姿は、我々が知っている天使といえば、なんとなくイメージに合うだろう。そして顔を見ようとしても見えない、いや、見えてはいるが、天使そのものの顔を認識できない。見ようとしても、自分の母親、娘、兄、弟、彼女、まるでその人の大切な人に顔を似せようとしているようだった。だがそこに一人の男は弾を撃った、恐怖で引き金を引いてしまったのだ。

しかし、それにあたった天使は白い血を吹き出し、

輝いていた体は。グレーのクラゲのようなものになりはて、

地面にちたのだ。


この時人類は誤ってしまった、見てしまったのだ、勝てるかもしれないというをそして人類VS天使、一方的な殺戮が,,,


「・・・」


「・・Zz」


先生「聞いているかい?表無ひょうむ君」


表無「・・Zz」


隣の女子「ねえ、ねえ!!」


表無「!!!???」


先生「高校受かってこれか?表無ひょうむ


表無「す、すいません、」


クラスメイト「ハハハっ!!」


先生「確かにこれは幼稚園でもやるような話だがな、これをちゃんとまとめて、作文400文字程度の感想文を書いてもらうからな?苦しむのはお前だぞー?」


表無「はい、、、」


隣りの女子「昨日寝てないの?」


表無「少しね?考え事してて、えっとー、」


鼎「ですー、一応くらす3年間一緒だったんだけど、何ならプライベートでも」


表無「あー、たぶん寝ぼけてるかも」


かなえ「でしょうね」


表無「あなたとも付き合ったのも夢かー」


かなえ「そのほうがよかった?」


表無「いいえ、そんなことはございません」


かなえ「よし、ならいい」


高校は都会の方を一応受験した、名門というわけではないが、真ん中より上くらい、おじいちゃんとおばあちゃんにはもう迷惑をかけるかけにはいかない。

そう思って受験したが、かなえとは別れた、疎遠になるし、お互い大人になって会えたら、もう一度付き合おうと、そう約束した。


そして今になる。


この授業をすると連絡されていたが、


「やっぱり暇だ、」


この話は何度も聞いたし、

見たし、


もう疲れた、都会にいくからか、荷造りを何度もやらされた。

1ヶ月あるんだから、すこしはサボってもいいじゃないか、


俺は教科書の開かれていたページに目をやる。

「~人類のあやまちとその後の慈悲~」


人が天使を攻撃、その天使の血が地に降り注いだ時、どんな剣よりも鋭く突き刺さる、攻撃するたびに天使の血が降ってきて、弾丸のように体を貫いた。

それだけならよかったのかもしれない、でも、地に突き刺さった剣のような血は、徐々に溶け出し、液体に人間が触れると、異様な怪物が次々と生まれた。

その怪物はトラックほどの大きさで、戦車を次々になぎ倒し、各々おのおの違った姿をしている。そして空にいる天使とは違って、人の兵器は一切効かない。

そんな奴らがどんどんと地上にいる人間を蹂躙していく。


怪物に飛ばされた戦車の中にいた黒人の操縦士は、運良く生きていた。

しかし、頭を強打し、腕も負傷した彼には何もできない。

その時天使たちを見上げた。

相変わらず顔を見れない、そして手を前で組んで、ただそこに浮かんでいる。

その男は絶望したのか、希望を見出したのか定かではないが、膝をつき、手を組み、ただ祈りをささげた。


血が彼に降り注ぐ、体を貫き、確実に息が絶えた。


その数十秒後


貫いた血の塊は徐々に溶け出し、その液体に触れたものはみんな怪物になっていた。

だがその男は体の傷が回復しだした、そして止まっていた息が吹き返した。

男は意識が戻った時、自分に何が起こっていくのか、全くわかっていなかった、だが体を貫いている血の塊をつかむと形状を変化させていき、ロングソードへと変えた。

理解はできないが、声が聞こえる、


「何を望むか」


男は、この地上の地獄を変えたいと祈った。

そして男はおおよそ70メートルは離れている仲間が怪物に襲われているのがはっきり見えた。

男は踏ん張り、地面をひと蹴りすると、その怪物をロングソードで切れるところまで近づいた。まだこの状況に理解できないが、仲間を助けるためにその剣を振るう。

怪物の体は真っ二つになり動きを止めた。


この男は西暦の中で最も神に近づいたとして、O Homem Maior e Mais Forte《最も偉大で最強な男》とその地で称えられた。


そしてこれが確認された後、世界各地に同様の現象が発生した。

しかし、この激しい戦いで地球人口の約25.6%は死亡

民間人も多く巻き込まれた。

そして人たちもまた、ほとんどがこの戦いで死んだ。


そうしてこの戦いは、人類の罪としてこの先語られるようになった


人類の第二の罪として、そして


「・・・これがの歴史、後から生まれたばかりの俺たちに科せられた罪」


覚えもない


してもない


許されることなんて死んでもない


生きてる限りある罪


そのくせ自分で死ぬことさえ許されない


自ら死ぬことが最大の罪


ならなぜ生まれた


ここは地獄か、そうでないならなぜ許してはくれない


クソだと思っても意見することもできない理不尽


こんなこと思っても、誰もわかってくれない。


だからこそ俺も、このがほしい。


表無「授業も学校も何もかも終わってるのに、何で1日中こんなことずっと考えてるんだ、都会に行けばこんなこと考える時間は無くなるのだろうか、、、」


自分の部屋の机に置かれている手紙に目をやる


それには日付と時間、そして住所が書いている。


そしてその手紙の送り主は、と締められている。


表無「母さんって、呼んでいいのかな、」


あっという間に時間が過ぎ、上京する時が来た。

駅前にある通称で最後の別れ話をしていた。


表無「案外、早かったな、、、」


かなえ「ね、」


表無「お前は、どこにいくんだっけ」


かなえ「とりあえず、近くの大学で、卒業目指す」


表無「やりたいことは、なんか無いの?」


かなえ「それはあんたでしょ?」


表無「俺はもう、ほぼ決まってるっていうか、それしかないっていうか」


かなえ「なにー?決まってない私に自慢?」


表無「そうじゃねぇー!もう選べない俺とは違うから、そっちは選びたい道を選んでほしくて、」


かなえ「・・・」


表無「おかしいか、?」


かなえ「うん、おかしい、、」


表無「え?」


かなえ「だって、私の親みたいにいってくるんだもんw」


表無「なんだよー、悲しくて泣くの我慢してんのかと思ったわ!可愛気ねえぇ」


かなえ「…夏休みとか、行ってもいいかな?」


表無「まぁ、2時間電車に揺られて、乗り換えて1時間また揺らされてもいいなら来てもいいけど?」


かなえ「それはめんどいかなー、でも、いくよ、絶対」


表無「わかった、でもぼろ屋敷だったとしても文句言うなよー?」


かなえ「はいはい、わかったわかった」


表無「あ、やべ、時間ねぇ!」


かなえ「さっさと乗りな!あほ!!」


表無「またな!!こんどかならず!!」


かなえ「会おうね!」


表無「あぁ!」


そうして簡ホロの外に出ると、駅に駆け込み、電車に乗った。


~数時間後~


表無「きっっっっつ、体痛すぎ」

そんな文句を言いつつ、電車を降りると、そこにはたくさんのビルが立ち上る大都市だった。

平日のせいか人も多く、駅の中で迷いつつも、なんとか外に出れた。

そしてポケットにはいっていた手紙を見つつ、書いてあるところに向かおうとしていると、後ろから話しかけられた


「表無ー?むかえきたよー?」


表無「え?」

後ろを向くと、女性が抱き着いてきた。

その豊満な胸が顔いっぱいで包まれ、息ができなく苦しくなって暴れていると、それに気づいた女性は申し訳なさそうに離れた。


「ごめんね!?くるしかった!?」


表無「大丈夫です、、息できなかっただけです、ゲホゲホっ」

そうやってせき込んでいると、女性はあわあわして戸惑いながらも説明してくれた。


「えっとね、うん、その、とりあえず!ようこそ!日本一の大都市!東京!そしてこの目の前にあるのが日本どころか世界を守る使たちがいる基地!天之天孫あまのてんそん!って呼ばれてるとこだよ」

そう言われ、顔を向けると、ビルが10本建てられそうなほど広い幅と、

高さも100mはありそうなほど高く、驚きを隠せなかった。


そして、何かを感じ取った11人の《《使徒》、この者たちもまた、天之天孫あまのてんそんを向いた。

あるものは紅の八塩くれないのやしおの長い髪をなびかせ

あるものは紅葉もみじ色の宝石のようなものを太陽に輝かせ

あるものはあけの歯を見せつけるかのように笑い

あるものは真紅しんくの指で本を探し

あるものは珊瑚さんご色の体でプールを泳ぎ

あるものは猩々緋しょうじょうひの髭を整え

あるものは赤紅あかべにの唇を噛み

あるものは鴇羽ときは色の背中を太陽に向け

あるものはさくら色の手で花を愛でて

あるものはゆるし色の扇子せんすで風をあお

あるものは梅重うめがさねの目は一人の少年を迎えていた。


表無「あまの、、てんそん、」


あまりの大きさと規模に驚き、唾を飲み込んだ

表無「これから、ここに、、、」


次回へ



この世界の小話

簡易ホログラムボックスは、電話と相手をホログラムに投影する機能を持ち、

主人公が生まれる約200年前は革新的なものであったが、現在ではあまり利用する人はいない。この時代の携帯に全く同じものが追加されたためである。


この時代の電車はほとんどがリニアモーターカーに置き換わっており、

都市を移動する際はリニアにのればいいが田舎の方では通常の電車である。

一部のマニアや家族が、観光として利用したりするため、1時間に4本走るくらいには普通に通ってる。

そのため主人公はまず田舎から大きな都市部に移動するのに普通電車に乗り込み、その後にリニアに乗り換えて、東京へ向かいました。


この世界の東京の駅もかなり入り組んでいるので普通に迷う。

今の規模の2倍広くて、出口は3倍といえば、わかりやすいと思う。

そのせいか、日本人は空間把握能力が高いと海外でネタにされ、日本人みんな

とネタにされたり、されなかったりする。


天之天孫は、建てるのに莫大な資金がかかり、そのためか一部の施設は普通の人が使用できる飲食店やお店、娯楽施設と運動できる場所までそろってる、ちょっとした大型デパートになっている。

使たちはほとんどが無料になっているので、そこを利用することも多い。

サインをもらうために毎日6時間張り付く人もいるとか。

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天使の血清決戦 稲嫁夢葉 @toutukaede

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