そうして彼等の御茶会は今日も続く
- ★★★ Excellent!!!
『人造人間シリーズ』三作目となる今作、舞台となるのは英国リヴァプール。
とある大学の演劇部員達が演目『発条足ジャック』を演じることになり、実際の事件に縁のある人物に話を聞く所からお語しが始まるのですが……物語の語り手であるエリス御婆ちゃん、彼女は『発条足ジャック』は『フランケンシュタインの怪物』が倒したんだと語ります。
実在する怪人『発条足ジャック』に、架空の怪物がどう関わってくるのか。
まるでお伽噺のようなエリス御婆ちゃんの話は語り口が軽妙で、彼女の口から語られる件の『フランケンシュタインの怪物』達は生き生きとしていて、格好好くて、天才で、でも時々(?)トラブルメーカーで、人間より人間味に溢れています。
人造人間たる彼等にとって人生とは『終わらない御茶会』であり、これはそんな彼等の御茶会に偶然迷い込んだ御客人の物語でもあります。
エリス御婆ちゃんの物語はどういった結末を迎えるのか、あなたも彼等の御茶会に御呼ばれしてみませんか?