幕間:シア
「ジェヘナおじさーん!」
「おやアガテ、帰ってきたのかい。ということは敵を倒したということで合っているかい?」
「ううん、俺の幻術破られちゃって、俺他に戦う能力ないから逃げてきたの。」
「・・・そうか、アガテの幻術を破るとは。」
「ご、ごめんさない。期待に応えられなくて。」
「謝らなくて大丈夫じゃよ。アガテは十分戦った、それでも相手がアガテより強かっただけの事。次こそは負けないように訓練すればいいだけの事じゃよ。」
「・・・うん、そうだね、そうだよね。ありがとう!ジェヘナおじさん。俺頑張って訓練してくる!」
アガテはそう言い私の前から消えた。
「・・・さて、24に伝えに行くとするかい。」
この研究所はまるで迷路だ。だから24のいる部屋まで行く道は私しか知らない。だが、私も機械の身ではあるが歳は歳。そろそろ報告役も辞めたいもんじゃな。
そんなことを思っていると24のいる部屋の扉まで着き、扉を開ける。
「24よ、いるか?」
「・・・」
返事は返ってこない。
「せっかく良い情報を持ってきたと言うのに。帰ろうかの。」
「・・・要件を言え。」
「はあ、結局聞くんじゃから1回で反応してもらいたいもんじゃ。」
「うるさい。早く要件を言え。」
「・・・24、また変わったの。」
「そろそろ我慢の限界だぞ。」
「はいはい、要件を言うわい。24の言う通り列車が攻めてきたぞ。」
「結果は。」
「アガテの幻術が破られた。あの幻術を破るにはそれなりの訓練が必要。つまり24の言っていた□□□だと思うわい。」
「・・・そうか、やはり来たか。」
「どうする?早めに私が出て片付けるかい?」
「いや、問題ない。」
「どうしてじゃい?24が999年の間待っていた計画がが壊されるかもしれないのじゃぞ。」
それを聞いた24の口が少し上がる。
「理由は3つある。1つ、距離。2つ、こちら側の戦力。3つ、相手の人数だ。特に人数は重要だ、たとえ1年でここまで来れて自己防衛機能と渡り合える強さを持っていても2人では限界がくる。」
「ん?列車には確か3人いたはずじゃぞ。」
「なに?どんなやつだ。」
「□□□と同じぐらいの少年じゃったの。」
「・・・特異点か。」
「そうかい?□□□と同じぐらいの少年が特異点になりえないと思うが・・・」
「完全には否定が出来ない。」
「・・・本当慎重になったの、以前なら直ぐに潰すと言っておったのに。」
「うるさい、早くコルツァに暫くは手を出さずに観察と伝えてこい。」
煌芒のライズ 退学者 @TigAkusya
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます