OLの昼休み

OLの昼休み

　時計の針は12時を指した。

　午前中会議だった私達のプロジェクトチームは一旦お昼ご飯を迎える。

　最初のプロジェクターのセッティングの時点で新人君が上手く設定ができずに始まるのが二十分遅くなった。

　午前中で終わるはずの会議が長引いてしまったの。

　お弁当なしの私は近くのお弁当屋まで行くところ。

「佐藤さん、プロジェクターすみませんでした。俺が上手く設定できないからって面倒見てる佐藤さんが怒られるなんて……」

「いいのよ。そのうち慣れるわよ」

　こうやって丁寧にフォローしないと辞めらちゃうからなぁ。

　新人君もお昼がないらしい。

　私はオススメのお弁当屋さんを教えてあげた。

　すると、一緒に行くと言って着いてきた。

「佐藤さん、いつも弁当買ってるんですか？」

「うん。めんどう──」

　──グイッ

　私の腕は引っ張られ、胸に引き寄せられる。

「あっぶねぇなぁ」

　自転車が凄いスピードですぐ横を通り過ぎて行った。

　ちょっと待ってよ。こんな不意打ち。