逆おっぱいエリクサー

どうか後書きもご覧くださいm(__)m

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 さて。

 ミルアのおっぱいを堪能したことで無事に活力を取り戻した俺は、ひとまずエルフ王国の王城に戻ることにした。


 たしか明日、ヴェフェルド王国に来るよう頼まれていたはずだ。


 例によってその際にもなにかしらのトラブルが起こることが考えられるため、今回のようにレベルアップに専念したわけだが――。

 レベルが150まで上昇した今ならば、ひとまずの心配はいらないだろう。


 今日は適当に飯食って風呂入って、今度はローフェミアのおっぱいでも楽しんでみるか。


 そこまで考えた俺は、エルフ王城に向かおうとするも――。


「おい、いい加減帰っていいぞおまえ」


「やお~ん」


 ここまで運んできてくれたコカトリスが、俺を見つめたまま離れようともしないのだ。


「なんで帰らねえんだよ。《意識操作》はとっくに解除してるだろ」


「やお~ん……」


 今度は悲しそうな声をあげ、うつむいてしまうコカトリス。


 おかしいな。

 前世でのゲームと同じであれば、コカトリスは極めて警戒心が高い魔物だったはず。

 だから《意識操作》を解除した途端、慌てて森に帰ると思ったのに。


「やお~ん♡」


「お、おい……!」


 しかしコカトリスは引き返していくどころか、もふもふの身体を俺に押し付けてくる。


「い、いったいどうしちまったんだよ……」


「クックック、簡単なことです。きっとエスメラルダ陛下の人徳に惹かれたのでありましょう」


 そう言ってくるミルアは、なぜだか誇らしげな笑みを浮かべていた。


「やっぱりそうだと思っていましたエスメラルダ陛下は種族の垣根を超えて世界すべての生きとし生けるものに好かれる超人なんです本来なら私のような人間が関わることさえ許されないのにそれどころか私はエスメラルダ陛下におっぱいを揉んでもらってこの上ない幸せを感じております、ああもっと触ってほしいぶへぉえっ!」


「おい、お~い…………」


 急に鼻血を出してぶっ倒れたミルアに、いつもながら驚きを禁じえない。

 胸ならいつも触ってやってるんだが、こいつもなかなかにとんでもねえ女だな。


「エスメラルダ陛下……私の胸を、触ってください……」


 地面に仰向けになったまま、助けを求めるように片腕を伸ばしてくるミルア。


「わかったわかった。ちょっと待て」


 俺はため息をつきつつそう応じると、先にコカトリスのほうを振り向いた。


「そんなに寂しいってんなら、俺のところにくるか? 飯と寝床を用意してやる代わりに、相応の働きをしてもらうことになるが」


「やあおおん♡」


 俺の提案がよほど嬉しかったのか、羽をはばたかせるコカトリス。


 ……クックック。

 よくわからないが、俺にとって良い方向に話が進んでいるな。


 三百周もゲームをし続けてきた以上、もちろん主人公にテイマースキルを覚えさせたこともある。


 まさかテイマースキルを使わずして、コカトリスを従わせられるとは思ってなかったが……。


 前述のように、コカトリスは非常に警戒心が高い。

 それだけにうまくテイムすることができれば、他の魔物とは比べ物にならないほどの活躍をしてくれるはずだ。きっとここから先のシナリオ攻略でも役に立ってくれるに違いない。


「やああおおん……」


 そう言って俺にすりすりしてくるが、こいつも運がないやつだよな。


 悪役王子たる俺に目をつけられたばかりに、これから起こる不運に気づかないでいやがる。


 ……クックック、今のうちはせいぜい幸せそうな表情を浮かべているがいい。

 本当の地獄はこれからだからな。


「エスメラルダ様……わ、私の、胸を……」


 と。

 すっかり忘れていたが、気を失ったままのミルアが引き続き俺に助けを求めていた。


 ……おっぱいを触ってほしいだと?

 しょうがないやつだな。


 むにゅ。


「あっ♡ あああああありがとうございます、元気でましたエスメラルダ様ぁぁぁああああ!」


 ――おい、こいつは誰に似たんだよ。

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嫌われ者の悪役王子に転生した俺、今生こそ好き勝手に生きようと思ったら、無自覚に聖人ムーブをしていた件 〜悪の王国を作ろうとしているのに、なぜか皆に尊敬されてるんだが〜 どまどま @domadoma

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