端的に表するとタイトルのとおりで、魔法はあるわ幽霊は出るわ、一見すると「ごった煮」のような印象なのですが、中身は整合性のとれた良質なラブコメであることが一読してわかります。ただ単に男性同士のなんやかやがあるだけでなくストーリーとしても秀逸で、ある封呪に巻き込まれた赤子の親を探すための旅に出るというところがなんとも昔カタギのハードボイルドな面も感じさせ、『これからたいへんな(楽しい)ことが起こるぞ!』という期待に満ち満ちた展開を予期させてくれます。BLと聞くとそれだけで敬遠してしまう男性読者にもオススメできる、ある種の斬新な読書体験になること間違いなしでしょう!