再会

 僕は作家デビューをしたが、大学進学をする事にはした。担当編集さんにも兼業を勧められているし、いつまでできるか分からないからな。


 ただ、一浪しての大学進学となり、大学四年生になったある日、僕に1つの電話が入った。


「はい」

「ああ、アーブ先生、宮田です」

「宮田さんですか、お疲れ様です、どうしたんですか?」

「実はね僕、異動が決まって先生の担当から外れる事になったんですよね」

「そうなんですか!それで新しい担当さんは?」

「来週、会っていただきたいので、会社まで来ていただいてもよろしいですか?」

「はい、分かりました」


 それから1週間後、宮田さんに言われた僕は会社に行き、新しい担当さんと会う事になる。


会社の応接室まで案内されて、しばらく待っていると宮田さんが女性らしき社員と共に入室してきた。ん?あれは……。


「お待たせしました、紹介します。新担当の清水です」

「清水京です、アーブ先生の新しい担当になりました」


 間違いない、大人っぽくはなっているが清水さんだ、でもどうして清水さんが……。


「というわけでよろしくお願いしますね。清水、しっかりやれよ」

「はい」


 そう言って、宮田さんが去っていくと、僕はまず清水さんに疑問を投げかけた。


「あの、清水さんどうして出版社に、編集者に……」

「知ってたよ、私、間宮君が高校からWEBに投稿して、作家デビューした事も」

「え?」

「文芸同好会の部室の窓から偶然聞こえたの、間宮君がアーブって呼ばれていたのを」

「そうだったのか、でも清水さんって前からWEB小説に興味があったの?」

「弟がこのアーブって作家の書く話が好きでもしかしたらと思って調べて読んだら色々なんか感動しちゃって、『ミヤ』という名前で応援しようと思ったの」

「作家デビューが決まった時は嬉しい反面、遠くに行ったような寂しい気持ちがあっただから、少しでも近づきたくて」

「編集者になったのか」

「うん、間宮君がもっと人気作家になるように手伝うから、これからもよろしくね間宮君、いいえ、

「うん、よろしくね」

「それじゃあ早速ですが先生……」


 ここから僕と彼女の二人三脚が始まっていく。もっと人気が出て彼女の気持ちに報えるよう頑張るぞ。

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