7、エネミー
いきなり大型モンスターと戦えと言われた僕たち。
見た目は大きい熊のようだった。
とりあえず僕たちはいっせいに叫んだ。
「「「「コントロールON!」」」」
するとフェルンは僕の操作で動くようになった。
「ウガァ!」
大型モンスターが叫び僕たちに飛び掛かってくる。
「おっと!」
道也のローが剣で大熊の動きを止めた。
そしてフェンリが飛び掛かり大熊の背中の上に乗った。
背中を爪で引っかいたり、牙で嚙みつかせた。
卯月と竜彦は操作に慣れていないのかまだ戦闘に参加してこない。
「犬海!もう持たねぇぞ!」
「了解!」
大熊はローをなぎ払った。
そして体を震わせてフェンリを振り落とそうと体を激しくひねる。
が、フェンリは早めに退避の行動に入っていたため振り落とされる前に飛び降りていた。
「すまん!待たせた!」
「今行く…」
操作に慣れてきたのか卯月のハネと竜彦のシュルが合流した。
「よし!やろうか!」
先手にフェンリが大熊にむかって走り出す。
大熊がフェンリをなぎ払おうとするがすんなりかわす。
そのすきにローが剣で足を切りにかかり、ハネが上から飛び掛かり足で目を狙っている。
シュルは首回りにくっついて噛みまくっていた。
フェンリが背中に飛び乗ったその時。
「そこまで!」
先生が叫び戦いを止めた。
なぜ?いい感じだったのに?
「なんでとめるんだ?」
「…操作、慣れてきたのに。」
「そうや!なんでや!」
「操作に慣れているかどうかを見るためだったからです。上杉君と新井君は最初、急なことだったから戸惑ったものの途中からちゃんと操作していました。羽柴君と針君は戸惑いもせず操作していました。」
なるほど…だけど止める必要あったのかな?
あのままいってたら倒せそうだったのに。
「これで訓練は終わりです。あなたたちは教室に戻ってなさい。」
「ちぇ!なんや!朝からいきなり実戦せえとか教室戻れとか忙しいのぉ。」
***
教室に戻ってきた僕たちは早速さっきの実戦について話し合っていた。
「いやぁ、びっくりしたね。いきなり実践なんて。」
「ほんまよ。ってかさ、二人とも操作うますぎん?どっかでこそ練とかしたん?」
「ん?気のせいだろ?俺は何となく実戦ってわかってたから動けただけだ。」
「…犬海は?」
「ぼ、僕もそんな感じだよ。」
「ふーん、でも昨日の今日であの動きかぁ、すごいなぁ!」
「…うますぎ。」
なんて話をしていると次々とクラスメイトが帰ってきた。
ふと目に入ったのは橘さんだった。
表情を一つ変えず友達と話しているようだった。
「ん?なんや犬海、どこ見とるん?」
「な、なんでもないよ。それよりみんな帰ってきたし、二人とも席戻ったら?」
「…うん。」
二人とも席に戻ると
「犬海、さっきの実戦ですごい動きしてたな。ずっと練習してたのか?」
「深夜12時までずっとね。ある程度の動きなら簡単にできるようになったよ。」
「負けてられねぇぜ。もっと特訓するしかねぇ。」
いきなりの実戦、正直焦ったけどうまくできてよかった。
僕も道也に負けないようにもっと強くならないと。
これから始まるSMW、いったいどんなことが待ってるのかな…
School Monster War 空海月 ヤネン@異世界転生もの執筆中 @yaneyane
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