最初は風のように自由に走るリーサに爽快感を覚えました。
でも王様と出会って恋を知って、王様のために走り続けるリーサは気丈でかっこよかったです。
しかしストーリーが進むにつれてリーサの強さに切なさを感じるようになりました。
リーサが王様のために国のために誰かのために走れば走るほど、戦えば戦うほど、読んでいて胸が締め付けられます。
かっこいいのに切なくて、ひたむきな強さに健気な儚さを感じて……。もう走らないでって思ってしまったり。でも走るんですよね。
読めば読むほど面白いです。物語の深みに入っていくようでした。
この小説を読んで爽快感から切なさを感じるようになった時、ここに書いてある「もう走らないで」の気持ちを分かってもらえるかと思います。おすすめです。
個人的にサラサ王女のような女性キャラが脇役にいる物語大好きです。
暴れ馬に踏みつけられそうになった主人公のリーサは、青年に助けられる。青年は王子で、その後すぐに王様になった。
リーサは助けてくれた王様のことが忘れられず、王宮の女官になりたいと考える。しかし、女官になるのは教養が必要。リーサの住む家から、そんな勉強ができる学校まではとても遠い。
そうであったのだが、実はリーサの父は朝駆けという駿足を競う競技で一番乗りをするほどの走りに関するエキスパート。リーサも父の才能を受け継ぎ、走るのは得意で、遠い学校ではあったがなんとか通い続けていた。
そんなある日、リーサの父は朝駆け出場を目前に怪我をしてしまう。リーサは、父のかわりに朝駆けに出場すると決めるが……
努力して、どんどんと目標にむかって成り上がっていくリーサのすがたが眩しいです!
しっかりと悪役も登場して、リーサが彼らを出し抜いたときには、スカッとしました☆
リーサと王様の恋の行方も気になります!
読みやすい文体、1エピソード1000文字~2000文字ていどの読書ボリュームも、すき間時間に読みやすくて読者フレンドリー。
さくさく読み進められる作品です。
メロス的な想像をして物語に触れ始めたのですが、そんな単純ではなさそうな物語です!
主人公の思うことじたいは極めてシンプルな動機ということで、分かりやすく読み手の視線はまずブレません!
ですが、現状の最新話までの流れを見るとところどころに不穏な空気を醸して出している状態・・・「走る」という題材とどのように組み合わせていくのかが気になって仕方がありません!
丁寧な導入なので、徐々に物語の輪郭が見えてくる、そんなワクワクを伴う作品です!
名前がとても気になる登場人物も増えてきて、どのような形で物語に加わってくるのか・・・そして主人公の願いは叶うのか! という期待に胸躍らせる物語をみなさんもご覧になってはいかがでしょうか?