第5話

Uはハヤシライスを、彼女はオムライスを食べる事になった。

Uは男気があって真面目な人なのだろう。

一言「すみません。」と言い店主を呼んだ。

そして、U自身の食べたいものと、彼女の食べたいものを店主に伝えていた。

この時点で彼女は思った。

(なんて男前で素敵な男性なのだろう……、

本当に今までの人達とは比べ物にならないくらい素敵で誠実な人だわ…。)と。

それこそ一言であらわすのなら"運命"だろう。

なんと、食事を待っている間、彼女もUもお互いに話が弾んでいたのだ。

彼女はUと話をするのがとても幸せで、楽しくしていた。

一方のUもこんな彼女に出逢えた事が既に嬉しかったのだろうか、彼女の話をニコニコと

笑顔で話を聞いている。

勿論、Uが話すターンになったら彼女は笑顔でいて時に真顔で話を聞いていた。


あれこれUと彼女が色々な話を沢山話していると、厨房の方から店主が来て、

食事を2人の目の前のテーブルに置いた。

そして店主は人の良さそうな表情を浮かべ、

「ごゆっくり」とだけ言って厨房へ戻った。


彼女は思わず興奮気味に、

「わ〜!凄く美味しそうじゃない!?」

と言うと、Uは

「ねー、本当に美味しそうだよね!」と彼女の意見に賛同してくれたのだ。

2人は、せーのをする勢いで両手をあわせて

「頂きます!!」といい、食事をした。




Uと色々な話しをしててUの言動を見てから、

彼女は気がついたのだ。

Uも既に私と運命である事を前から気がついていた事に。そうしてからは、彼女の心のモヤモヤ感は無事に晴れて、いっそうUとの時間を楽しもうと心を切り替える事が出来たのだ。



Uも彼女も食事を完食してお会計を済ませて店を出たあとに、彼女はUの事を、

「Uともっと一緒にいたい。」と言い、

他の食事処に誘ったのだ。

最初こそUはその誘いを拒んでいた。

Uは彼女の事をこの時点で既に大切に思っていたのだ。(日が暮れる前には家に帰したい。)

そう思っているU。

彼女は負けじと言う、

「私はまだ大丈夫だから○○に行こよ〜!」

それでも彼は頑なに否定し続ける。

「ね?今度の機会にしようよ。」と言うU。


彼女は○○に絶対に行きたい一方で、Uは頑なに断る。その攻防が何度か続き、最終的にはどうゆうふうにするのかを2人して話ながら決めかねていたところだ。

いつしか話し合いが終わり、Uは諦めたのか、

「いいよ、○○に行くかー!」と彼女の要望に応えてくれたのだった。

これには彼女も大喜びで、

「良いの?!やったー!ありがとう!」と言い

Uに対して感謝をするのだった。

そして2軒目のお店探しをする為に、2人は

電車に乗りながら移動をしていた。

彼女は電車に乗りながらもこれから行くであろう場所にワクワクしながら、Uの事をキラキラとした笑顔で見つめていたのだった。

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