第12話 変わった日常

 課外授業を終わって日常に戻る。学校では寝て夜は仕事をする。それが続くと思っていた。しかし、残念ながら違う日常も増えた。

「おはよー」

「‥おはよう」

 夜勤が終わり会社を出るとすぐ近くにDがいた。

最近増えた日常だ。課外授業が終わってからDは声をかけてくるようになった。コンビニのイートインで朝飯を食べる。Dは隣で携帯をいじりながら、紅茶を飲んでいた。

「ねぇねぇ」

「なんだ?」

「なんかおもしろしい話してよ」

「夜勤明けに何を言っとる‥」

眠すぎて頭回らんのにいきなりの無茶振り、こいつクソか?

「その反応おもろwやっぱいいねw」

「うぜー‥」

やっぱりこいつ嫌いだ、いつの間にか敬語を使わなくなるぐらいには‥

「それよりも、あんたご飯もうちょっとなんとかならないの?」

「ほっとけ」

俺の今の朝飯は、菓子パン2つに野菜ジュース。栄養が足りないのは分かるがちゃんとした飯を作る時間がないため、こういう適当な飯が多い。

「いつか体壊すわよ」

「知ってるよ、でもな、飯なんてある程度の栄養をとっていれば死にはしない」

実際サプリや栄養ドリンクなどで補えているからな。

「そういう問題じゃないでしょ‥」

「まぁ死なない程度でちゃんと食うわ」

「‥‥」

そこでDはダンマリになり、携帯をいじり出す。

声かけてきたくせに黙るなよ‥

「‥帰る」

「おう?またな。」

するとすぐにDはコンビニを出て行った?なんだったんだ?







 昨日のダンマリの理由がわかった。

「はい‥」

「何これ?」

夜勤終わりでコンビニに入ってすぐに目の前にランチバッグが渡された。

「弁当よ、あげる。」

「なんで?」

「あなたがあまりにもご飯散々だからこれで栄養をちゃんと取りなさい。」

「はぁ‥」

Dが弁当を俺に?どんな風の吹き回しだ?

「まぁ、帰っていただくわ。サンキュー」

「感想聞かせてよ、100文字くらいで。」

「うわ、めんど」

「私が心を込めて作ったんだから当然よ。」

「はいはい。」

せっかく作ってもらったからありがたく頂こう。そこで

「あっ」

「どうしたの?」

「いや、なんでもない」

ちょっと面白いことをしよう。

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問題児は足掻く 絶希 @zemmare

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