僕はこの物語を読んで、古の剣客達を思い出しました。なんか空気感がいいんです。
僕は最近ユーチューブで、昔の時代劇というモノが全盛期だった頃の映像を見てました。それは物語でなく「殺陣」という部分に拘って、幾つかの動画を見ていたのです。
現代の時代劇風では味わえない「殺陣」の迫力と緊迫感、見事なアングル、醸し出される俳優の奥深さ、全てがかつての時代の方が優れていると言うのは少し大袈裟かもしれないけど、僕はそう感じます。
僕の凄く個人的な感想で言えば「貧しさ」を知っている世代は、その生命力の迸る煌きが凄まじいのです。生と死を知っている「本物」の空気感がそこにはあります。
実は僕の凄く幼い時の記憶で、多分朝の再放送か何かでとある時代劇のワンシーンがあります。それは辻斬りがすれ違いざまに凄まじい「殺陣」で、通行する数人の侍を切り捨て去っていくシーンでした。
恐らく主役ではない敵役の下っ端です。ですが、その凄まじい「殺陣」の迫力が、今も目にこびりついています。ユーチューブで探しても、決して出て来ないとあるワンシーンです。僕はあの迫力ある「殺陣」に今でも憧れを抱いてます。
この物語は、僕にそうした幼い頃の記憶を思い出させる「何とも言えない古の時代劇」、そんな空気感を纏って胸に迫って来ました。
お勧め致します。
うまさだけのバトルモノに欠けている「迫るモノ」、それを感じて下さい。
宜しくお願い致します( ;∀;)