Wanna be revive

神崎

第1話

「綺麗だよ」


彼の暖かい手が私の頬に添えられた。


「今日、君に似合いそうな服を見つけたんだ。今度着てみてよ」


でもそんなの着せたら、また変な虫が君に集るかも、と彼は怪訝な顔をした。

心配しないで、きっと大丈夫だから。


「そしたらさ、君が行きたい言ってたカフェに行って……いつもみたいに、公園で、のんびり、歩こうよ。だから……そんなところで寝てないでさ」


ポタポタと暖かい雫が落ちてくる。このまま貴方の温もりが、私の身体を溶かしてしまえばいいのにと思った。


だってそしたら、貴方の涙を止めることができたでしょう?

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Wanna be revive 神崎 @ki_g_ac

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