余談 そう言っても高級食器



 

 本編の方で、綺麗な食器は高い、という話をした。

 手に取りやすい価格の、気に入った食器があれば良い。百均だってお気に入りなら特別だと、本編ではそう書いた。



 とは言っても高級食器には、そのブランド力に恥じない魅力がある。


 例えば、趣味の旅行がコロナ禍で行けず、元々好きだった食器に凝り出した親に連れられ、お高い海外食器を見に行くと、そのに驚く。

 

 とにかく白さの輝きが違う。

 華やかな金色を帯びた白さから、静謐な青白さまで、実に様々。

 薄ら模様が入った、一見、変哲のない白い皿であっても、料理を盛り付けた時の高級感は、逸品ならではのおもむきがある。



 それから、高級食器ですぐ思いつく代表格が、ティーカップではないだろうか。

 これに関しても、手作業で絵付けが行われているものが多く、同じ模様でも一つずつ、食器の顔が違う面白さがある。

 描かれた模様も繊細で、優美さがあって、それらを使用して嗜む紅茶は格別だ。

 


 カトラリーだって同様である。

 似たような形状でも、艶めきが段違い。持った時のフィット感や、ナイフを差し込んだ時の切れ味など、安価な商品では出せない使いやすさがある。




 綺麗な食器は確かに高いが、その高級さに裏打ちされた、人を魅了する力がある。

 

 私個人は年中金欠マンなので、綺麗だなぁ、欲しいなぁ、くらいで終わってしまうが、興味がある方は、そんな優雅な世界の門扉を叩いてみるのもまた、一興かもしれない。



 あなたを虜にする造形美が、食事を楽しむひとときに繋がっていくことを、願って。

 

 

 

 

 

 

 

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美味しい食器で召し上がれ 向野こはる @koharun910

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