目を噛みながら絞る程に雫が落ちるのです。これは、雨?
- ★★★ Excellent!!!
本作は、前後編になっております。
前編で、はっとするヒキ。
後編で、こんこんとモノローグ。
作者様の作品の中には素敵なものが多いのですが、本作は特段優れて私と親和性を築いていると思えます。
後編でベールを脱いだ過去は、壮絶で波瀾万丈なものでした。
私の記憶もひとつひとつにリエゾンし、二代に亘る辛さを味わったのに、共感しました。
拝読しながら、目が開いていられなくて、スマートフォンを辿れなくて、ぼとりぼとりと、落ちるものがありました。
大切なものに気付かせてくれます。
優しさ。
優しいなんて、簡単には言えないと思いませんか。
愛することは、光ある生き方の後ろで、必死でがんばっている自分がいると思います。
瞬く間の『とおりあめ』でしたが、その一瞬一瞬を皆重ねていっているでしょう。